明治大学
先端数理科学インスティチュート
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メイン講義紹介学部3年実解析2

実解析2

●授業の概要・目的

     現代的な解析学において不可欠な測度およびルベーグ積分に関する基礎的な知識を学ぶ。4年次で解析系・応用解析系の卒業研究を選択する予定の者は必ず履修する必要がある。さらに,この講義で出された問題について,解析演習2において演習を行う。演習と相まって,1次元のルベーグ測度の性質の理解,1次元のルベーグ積分のリーマン積分との違いおよび利点の理解,ルベーグの収束定理の簡単な場合への応用能力の体得を最低限の達成目標とし,さまざまな収束定理の更に進んだ応用能力の体得,測度の性質の応用,2次元のルベーグ積分の理解などを,より高度な達成目標とする。
●授業内容

    [第1回]リーマン積分の復習, 関数列の極限
     高校で習った積分の定義は,詳しくいえば積分のリーマン式の定義,略してリーマン積分というものである。その復習と定義の簡単な応用を通じて,定義の内容を理解する。
    [第2回]ヘルダーの不等式,ミンコフスキーの不等式,連続関数のLpノルム, リーマン積分の弱点,完備性・非完備性
     積分の厳密な考察に入るまえに,基本的性質を既知のものとして,標題の不等式について学び,証明を演習する。さらに,リーマン積分についての進んだ話題を学習する。
    [第3〜4回] 1次元のルベーグ測度の定義,可測集合,可算加法性, 零集合,“ほとんどすべて”
     測度の定義を学ぶまえに,基本的性質を既知であるとしたうえで,さらに進んだ性質を調べる。
    [第5〜6回] 可測関数,ルベーグ積分の定義,積分の性質
     測度関数をもとにして,カバリエリの原理を目標に積分の新しい定義,ルベーグ積分を学ぶ。
    [第7〜8回] レヴィの収束定理,ファトゥーの補題,ルベーグの収束定理,単関数とルベーグ積分の別定義
     積分の理論の山場である,種々の収束定理について,証明なしに学ぶ。また,それらの相互関連と応用を通じて,定理の意味と利便性について理解を深める。
    [第9〜10回] 1次元ルベーグ測度の構成,外測度,可測集合
     被覆区間列をもとにして,ルベーグ測度の理論的根幹のエッセンスを学ぶ。
    [第11〜12回] 2次元測度,重積分,フビニの定理,一般の測度空間
     次元の高い空間での積分論について,簡単に触れる。また,一般の加法系および一般の測度についても学習する。
    [第13,14回] まとめ
●履修の注意点

    上述のように,この講義において出題された問題の演習を解析演習2において行うので,解析演習2を同時に履修すること。
●教科書

    プリントを配布。
●成績評価の方法

    定期試験の成績にレポートの状況を若干加味して評価する。

代数学3
代数学3演習
代数学4
代数学4演習
実解析1
実解析2
実解析2演習
幾何学1
幾何学1演習
幾何学2
幾何学2演習
微分方程式1
微分方程式1演習
微分方程式2
数学と計算機演習2
計算数理1
計算数理1演習
離散数学1
離散数学2


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