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微分方程式1
●授業の概要・目的
解析学で重要ないくつかの基本的な方法を微分方程式一般にわたって解説しながら紹介する。主に常微分方程式の初期値問題を扱う。解の存在と一意性に関する基礎定理は重要である。後半では常微分方程式に関連するいくつかのトピックスを解説する。微分方程式1演習では講義に該当する問題演習をおこなう。
●授業内容
[第1〜2回] 微分方程式の例と初等解法 (1) 微分方程式は様々な現象を数理的に記述すると考えられている。常微分方程式と偏微分方程式があるが,この講義では,常微分方程式,すなわち,独立変数が1個の場合に限る。現象とそれを記述する微分方程式の関係を理解する。 (2)変数分離形方程式,1階線型方程式を解けるようになる。 [第3回] 基礎定理(解の存在と一意性) (1) 一階常微分方程式の解の構成法であるピカールの方法を理解する。 (2) 定理が適応できるか否かを判断できるようになる。 [第4回] 連続関数の空間,一様収束 (1) 基礎定理の証明に必要な連続関数の空間の位相を理解し,問題に適用できるようになる。 [第5回] 基礎定理の証明 (1) 一様収束の概念を用いた,基礎定理の証明を理解し,再現できるようになる。 (2) 連立1階方程式の場合にも同様の結論が成り立つことを理解する。 [第6回] 高階線形常微分方程式の解空間の構造 (1) n階線形方程式の解空間はn次元線形空間を生成することを理解する。 (2) 非斉次線形方程式の初期値問題は一意可解であることを理解する。 (3) 非斉次線形方程式の解を求める定数変化法を使えるようになる。 (4) 階数低下法を使えるようになる。 [第7回] 定数係数線形方程式 特性方程式の解を用いて,定数係数線形常微分方程式の解を表すことが出来るようになる。 [第8回] 行列の指数関数 行列の指数関数の定義を学び,それを用いて常微分方程式の解を表示できるようになる。 [第9回] 2次元線形自励系の解軌道 行列のスペクトル分解を学び,それを用いて2次元線形自励系の解の挙動を解析できるようになる。 [第10回] 非線形自励系 線形近似の考え方を理解し,平衡点の近傍での解の挙動を解析する。 [第11回] 数値解法(オイラー法) 常微分方程式の解を数値的に求めるオイラー法について学び,収束が一次であることを理解する。 [第12〜13回] 境界値問題とグリーン関数 2階の境界値問題の一意可解性を理解し,解をグリーン関数を用いて表示出来るようになる。 [第14回] まとめ
●履修の注意点
●教科書
●参考書
●成績評価の方法
毎回出欠をとる。3分の1以上欠席の学生には単位を与えない。授業中に小テストを実施し,宿題を出す。中間試験40パーセント,期末試験60パーセントで評価する。
●その他
代数学3
代数学3演習
代数学4
代数学4演習
実解析1
実解析2
実解析2演習
幾何学1
幾何学1演習
幾何学2
幾何学2演習
微分方程式1
微分方程式1演習
微分方程式2
数学と計算機演習2
計算数理1
計算数理1演習
離散数学1
離散数学2
学部1年
学部2年
学部3年
学部4年
理工学研究科総合講義C
大学院課題研究
大学院集中講義
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