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第12講 スケルトン・アニメーション 2 IKの利用

1.Inverse Kinematics(IK)について

Armature(アーマチュア)を使ってアニメーションを作成する場合、親のボーンの角度や位置を決め、その先に接続されている子のボーンの角度や位置を決め、さらにその先に接続されている子のボーンの角度や位置を決めるということを繰り返して動きを作ります(Forward  Kinematics:FK 順運動学)。
この方法では末端部を何か別な物体に触れさせるという動きを作るのは大変です。

  アニメーションを作成する場合、手をボールに触れさせながらとか、足を地面に触れさせながらという形で末端部を別な物体に触れさせながら動かすことが多いです。
そこで考案されたのが、末端部から逆順に子ボーンの角度や位置を計算する方法(Inverse Kinematics :IK 逆運動学)です。
 


IKを利用したアニメーション


2.IKを利用したスケルトンアニメーションの作成

以前アーマチュアを設定した物体を使ってIKを利用したアニメーションを作成してみましょう。

1.以前アーマチュアを設定した物体のファイルを読込みます(例えばkadai10-1.blend)。
2.アーマチュアが確実に設定されているか確認します。ポーズモード(Pose Mode)に変更し、右のoutlineの中からArmatureを選択します。さらに上部のBoneを選択します。Rキーを押してマウスをドラッグしてみましょう。円柱が折れ曲がり変形するのが確認できましたか。

この物体でIKを利用したアニメーションを作りましょう。

3.ポーズモード(Pose Mode)に変更します。
  左のTool Shelf→オプション(Option)タブ→ポーズオプション(Pose Option) パネル→オート(Auto)IKのチェックボックスをクリックして、Auto IK(自動IK設定)を有効にします。
4.オート(Auto)IKが正しく設定されているか確認してみましょう。
  右のoutlineの中から末端部のBoneを選択します。
5.選択したBoneを動かしてみましょう。先端部の子のBoneの動きに連動して連結している親ボーンが動くのが確認できると思います
7.メニューの横にあるCheese Screen lay out の▼をクリックしてScreen lay out のタイプをAnimationに切替えます。
8.まず、作成するアニメーションのフレーム数を設定します。最下段のEndの枠の中に例えば100を設定してみましょう。
9.次に作成したアニメーションの保存場所やファイルタイプ等を設定します。右下のPropertiesの中のResolutionで出力画面のサイズを入力します。例えばX 320px Y 240px と設定してみましょう。
  さらにFrame Rate を設定します。例えば30fpsと設定してみましょう。少し下に移動してOutputのところで保存先を設定します。右端のボタンを押して開くウィンドウからUSB内の適当なフォルダを指定しましょう。その下にある▼をクリックしてFile format を設定します。例えばAVI Raw を設定してみましょう。

それではキーフレームを設定して動きを指定していきましょう。6つのキーフレームを設定してみましょう。

10.ポーズモード(PoseMode)に変更します。
  画面下の方のTimeline上で緑の縦線をドラッグして1フレーム目に合せます。
11.右の真ん中のoutlineから末端部のBoneを選択します。
12.末端部のBoneの位置を決め、Shiftキーを押しながら残りのBoneを選択します。左の物体の描かれているウィンドウ内で I キーを押して、上から2番上の回転(Rotation)をクリックします。これで1フレーム目に現在の位置が登録されました。
13.画面下の方のTimeline上で緑の縦線をドラッグして20フレーム目に合せます。
14.右の真ん中のoutlineから末端部のBoneを選択します。
15.末端部のBoneの位置を決め、Shiftキーを押しながら残りのBoneを選択します。左の物体の描かれているウィンドウ内で I キーを押して、上から2番上の回転(Rotation)をクリックします。これで20フレーム目に現在の位置が登録されました。
16.画面下の方のTimeline上で緑の縦線をドラッグして40フレーム目に合せます。
17.右の真ん中のoutlineから末端部のBoneを選択します。
18.末端部のBoneの位置を決め、Shiftキーを押しながら残りのBoneを選択します。左の物体の描かれているウィンドウ内で I キーを押して、上から2番上の回転(Rotation)をクリックします。これで40フレーム目に現在の位置が登録されました。
19.画面下の方のTimeline上で緑の縦線をドラッグして60フレーム目に合せます。
20.右の真ん中のoutlineから末端部のBoneを選択します。
21.末端部のBoneの位置を決め、Shiftキーを押しながら残りのBoneを選択します。左の物体の描かれているウィンドウ内で I キーを押して、上から2番上の回転(Rotation)をクリックします。これで60フレーム目に現在の位置が登録されました。
22.画面下の方のTimeline上で緑の縦線をドラッグして80フレーム目に合せます。
23.右の真ん中のoutlineから末端部のBoneを選択します。
24.末端部のBoneの位置を決め、Shiftキーを押しながら残りのBoneを選択します。左の物体の描かれているウィンドウ内で I キーを押して、上から2番上の回転(Rotation)をクリックします。これで80フレーム目に現在の位置が登録されました。
25.画面下の方のTimeline上で緑の縦線をドラッグして100フレーム目に合せます。
26.右の真ん中のoutlineから末端部のBoneを選択します。
27.末端部のBoneの位置を決め、Shiftキーを押しながら残りのBoneを選択します。左の物体の描かれているウィンドウ内で I キーを押して、上から2番上の回転(Rotation)をクリックします。これで100フレーム目に現在の位置が登録されました。
28.Timelineの右の方にある右向き三角形▸をクリックして再生し、動きを確認します。
29.右真ん中のoutline の中のCameraをクリックします。
  右上のCamera Viewを見ながらCamera位置を決めます。
30.メニューのRender→Render Animationでレンダリングを開始します。
31.完成したアニメーションをダブルクリックし再生して確認しましょう

3.今週の課題

「IKを利用した物体のスケルトンアニメーションを作成」しBlenderのファイル(.blend)と動画ファイル(.avi)を指定のOh-o! Meijiへ転送せよ。

今週の課題(学生作品)


作品01

作品02

作品03

作品04

作品05

作品06

作品07

作品08

作品09

作品10

作品11

作品12

作品13

作品14

作品15

作品16

作品17



last update 2024.12.16