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数学的対象を識別するときには,それぞれになんらかの数を対応させるという方法が古くからよく使われてきた。例えば,線分に対して長さ,角に対して角度,人間に対して身長・体重など。ところが,近代数学では,数学的対象に「群」を対応させて,群の性質を調べることにより数学的対象の性質を調べるという方法がよく使われている。代数方程式のガロア群,空間の(コ)ホモロジー・ホモトピー群,スキームの高次K-群等が代表的な例である。このように,いまや群は,数学のいろいろな分野で使われている。最初に群論を学ぶ学生に,基本的な群の使いかたを教えることがこの講義の目的である。