研究内容

研究室の理念

 『超電導応用技術研究室』は2010年秋から学部3年生のゼミナール配属に始まり、2011年度に卒業研究がスタートしました。ちょうど、カマリン・オンネスが1911年に超電導現象を発見して100周年目にあたる年に本格的に研究活動がスタートしました。
 『超電導技術の可能性を探求する』という研究の動機づけのもと、超電導技術とその関連技術について実験研究を進めています。具体的には、超電導の電気抵抗ゼロの特性を活かしたエネルギー貯蔵技術、超電導磁気エネルギー貯蔵(SMES: Superconducting Magnetic Energy Storage)を中心に、超電導コイル、大電流電源、自然エネルギー発電などの電力工学に関する研究、最近では、医療用高周波磁場発生マグネット開発、AR(拡張現実)や画像処理技術を活用した磁場の可視化に関する研究にも挑戦しています。要するに、『超電導』に限らず面白ければなんでもやる!というのが当研究室の考え方です。
 当研究室では以下のことを基本方針に掲げ、研究活動を行っています。
『アイディアの検証実験を自分で考えて自ら装置を製作して行う。』
大学の研究室の使命は、次世代に活躍する研究者・技術者を育成することにあると考えています。座学で学んだ知識だけではなく電気系の学生として最低限の技能を身に付け、「その技術を実現するのにどれぐらい難しいのか?」という感覚を養うことが重要になります。当研究室では、「頭で考えるよりも簡単でもいいからまずは実際にやってみる。」という考えのもと、学生自身が実験装置を自作して研究を進めていくことを基本方針としています。ゼミナール配属時、ほとんどの学生は電子工作や機械工作の初心者ですが、少しずつ経験を積むことで実験研究の方法論を学んでいきます。
『最先端な研究でも電磁気学と回路学の基本に戻って学問を楽しむ。』
当研究室の研究領域は超電導工学や電力工学と多岐に亘りますが、最先端の研究でも、電磁気学と回路学の基本的な理論と常に照らし合わせて議論を行い、大学の研究室らしく「学問を純粋に楽しむこと」を第一に考えて研究活動を行っています。様々な現象を一般化し整理して体系化することは、工学の基礎研究では最終的に目指すべき目標ですが、学問体系を創成することは非常に難しいことです。当研究室では、既存の理論に従って現象の一般化を試み、最低限でも技術体系を構築することを常に目標に掲げ研究活動を行っています。


研究概要(主な研究テーマ)

研究分野:超電導工学・電力工学・パワーエレクトロニクス
※研究内容の詳細は、下の画像をクリックすることで参照できます。