研究内容 組織再生を促進する生命機能マテリアルの開発と医学応用

トップページ > 研究内容 > 組織再生を促進する生命機能マテリアルの開発と医学応用

骨再生

 この課題では、我々は三次元的な骨組織を再生させる技術を確立することを目的としている。具体的には、三次元的な連通気孔構造を有する「アパタイトファイバースキャフォルド(AFS)」を「ラジアルフロー型バイオリアクター(RFB)」に装填し、「ラット骨髄由来間葉系幹細胞(RBMC)」を三次元循環培養することで、臨床的に使用可能な「大きさ」をもつ骨組織の再生に取り組んでいる。これまでに骨芽細胞の分化レベルの異なる「再生培養骨」の創製に成功している。

※図をクリックしていただくと、拡大したものがご覧いただけます。

軟骨再生

 この課題では、骨再生に有効な「アパタイトファイバースキャフォルド(AFS) が「軟骨再生」の足場としても有用であるかどうかを検証することを目的としている。上記の「AFS」およびAFSの強度を向上させた「高強度化AFS」を足場材料として、株化軟骨細胞ATDC5細胞を播種し、所定の期間培養後、その増殖性や形態などを調べている。さらに、AFSおよび高強度化AFSを用いて三次元培養した軟骨細胞の組織学的評価を軟骨特有のタンパク質(プロテオグリカン、II型コラーゲンなど)を染色することにより行ない、これらの二つのAFSが軟骨細胞の足場材料としても有用であることを明らかにしている。

※図をクリックしていただくと、拡大したものがご覧いただけます。

肝再生

 ここでは、三次元的な肝組織を再生させる技術を確立することを目的としている。前述したラジアルフロー型バイオリアクター(RFB)にAFSを装填し、研究分担者の松浦らが樹立した株化肝細胞(FLC-4)の三次元培養を行なっている。さらに、その培養システムを用いて、肝細胞(FLC-4)、肝星細胞(A7)および内皮細胞(M1)を共培養することにより、血管を含む「再生肝オルガノイド」の構築に成功している。また、これまでに細胞を三次元環境下で共培養することで、長期にわたり肝機能を高いレベルで維持可能であることなどを明らかにしている。この研究は、東京慈恵会医科大学・教授の松浦知和先生との共同研究である。

※図をクリックしていただくと、拡大したものがご覧いただけます。
組織再生を促進する生命機能マテリアルの開発と医学応用自家骨に匹敵する骨形成能を備えた生命機能マテリアルの創製とその評価生体防御機能を備えた生命機能マテリアルの創製とその評価
▲ページトップに戻る