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高校生の皆さんへ

雑誌「包装技術」の新春対談(包装技術2024年1月号 - 公益社団法人日本包装技術協会の許可を得てアップロードしています。)


オンデマンド授業のYouTube動画

コロナ禍のため対面でのオープンキャンパスが中止となりました。ご参考として教養科目のオンデマンド授業「暮らしの中のプラスチック」のYouTube動画を公開します。同授業は項目1~3、項目4、項目5・6の3つに分けて撮影しています。下記の項目をクリックするとYouTube動画が見れます。

暮らしの中のプラスチック 暮らしの中のプラスチック
1.私達の生活とプラスチックとの関わり
2.SDGsと地球規模の三大課題
3.プラスチック包装と食品ロス(フードロス)
4.プラスチックとごみ問題
5.資源の確保と地球にやさしいプラスチック
6.おわりに

雑誌「化学」の巻頭エッセイ(化学 2019年12月号 - 株式会社化学同人の許可を得てアップロードしています。)




高校生の皆さんへ

私の好きな物語の一つが、“不思議の国のアリス”です。この中で、いろいろな摩訶不思議な現象や道具や材料が描かれています。私は、プラスチックを使って何か不思議なものが作れないか研究しております。

温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)は海水に溶け込み、貝やサンゴなどの成長に影響を与えています。日本ではあまり報道されていないのですが、これは海洋酸性化とよばれ国際的に問題となっているものです。巨大な浄水器にプラスチックの薄い膜をつけて、CO2だけを選択的に分離回収できないでしょうか? 海の豊かさも守れます。

海の中を自由に散歩してみませんか? 今は、酸素ボンベを背負わなければなりません。魚のように、水中に溶け込んでいる酸素で呼吸ができればその必要はなくなります。プラスチックの薄い膜を通すだけで、水中の酸素を吸うことができれば、気軽に海底散歩ができるようになります。花粉症用や新型コロナ用のマスクをつけるように、プラスチックの薄い膜を口につけるだけで水中で呼吸ができるようになるのかもしれません。

排気ガスからCO2だけを選択的に分離回収することをすることができれば地球温暖化防止に貢献できます。そしてCO2を地中に埋蔵できれば、50年後100年後には、今の天然ガスや石油のように私たちの宝になっているのかもしれません。

ご家庭の空気清浄機にプラスチックの薄い膜をつけて、CO2だけを選択的に分離回収できないでしょうか? 新聞等の古紙回収のように、ご家庭でたまったCO2が各町内で回収されて再利用されるようになるのかもしれません。

テレビやパソコンは年々薄くなっています。iPhoneやiPadのような画面上で色々な操作ができる便利な機器もでてきました。これを丸めて持ち運ぶことができないでしょうか?今使われているガラスのように電気部品を劣化させる水蒸気や酸素を通さないプラスチックができれば、薄い雑誌のようにポケットに丸めて持ち運ぶことができるようになります。

プラスチックは石油から作られていますが、トウモロコシを原料にした環境に優しいプラスチックも発明されました。プラスチックを日本ならではのお米から作れないでしょうか? 食用に向かないお米の有効活用ができますし、プラスチック用のお米を作るために休耕田を復活させられるのかもしれません。

今までにない新しいプラスチックを合成して、この様な不思議なものを実際に作ってみたいと思っています。皆さん、一緒に作ってみませんか?

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