日本国憲法を国民はどう迎えたか
出版社名 高文研
書籍名 日本国憲法を国民はどう迎えたか
著者名 歴史教育者協議会/編
出版年月 1997年1月
ページ数・版型 319P 19cm
ISBNコード 4-87498-184-4
価格 2,625円 (税込)
憲法50年、改めて半世紀前に立ち戻り、新憲法の制定・普及活動の実態を問いなおすとともに、北海道から九州まで、全国各地の動き、催し等を地域在住の研究者が明らかにする。
私が担当したのは、「新憲法公布前後の国民の意識状況」。
原稿依頼に、何かと改憲が言われる昨今の情勢の下、日本国憲法制定当時、国民がこれを熱狂的に受け入れたということが伝われば護憲に大いに資するものがあると思います云々、とあった。既に、占領期の世論に関する資料を多数、発掘・分析していた私は、何ともいいようのない気持ちになっていたことを思い出す。
日本人が、熱狂的に受け入れたのは、象徴天皇制であり、憲法の他の条項などさして読んでもいなかったのである。それどころか、非武装には戸惑い、反対の意向が一定数あり、それはとても無視できるような割合ではなかった。
「日本国憲法制定当時、国民がこれを熱狂的に受け入れた」というのは、むしろ、独立講和から安保闘争に至る間での、護憲・平和運動の中で長期的に定着した意識だったのである。
構 成
目次
第1部 日本国憲法の制定・普及活動の実態を問いなおす
◆日本国憲法制定の過程をどう見るか/古関彰一
◆戦後民主主義運動の流れと日本国憲法の制定/梅田欽治
◆『あたらしい憲法のはなし』に見る「国体護持」の論理/伊藤悟
◆憲法普及会の活動を主導した新憲法観/波田永美
◆新憲法公布前後の国民の意識状況/川島高峰
◆雑誌、新聞等にみる新憲法の光と影/渡辺賢二
◆日本国憲法と在日韓国・朝鮮人/小牧薫
◆沖縄にとっての日本国憲法/安仁屋政昭
第2部 全国各地にみる―新憲法と人びと
◆北海道にみる―新憲法と人びと/斉藤忠一
◆東北地方にみる―新憲法と人びと/一戸富士雄
◆茨城県にみる―新憲法と人びと/高橋裕文
◆山梨県にみる―新憲法と人びと/浅川保
◆静岡県にみる―新憲法と人びと/塚本清一
◆京都府にみる―新憲法と人びと/池田一郎
◆岡山県にみる―新憲法と人びと/大森久雄
◆愛媛県にみる―新憲法と人びと/古谷直康
◆福岡県にみる―新憲法と人びと/新藤東洋男
書 評
研 究
新憲法公布前後の国民の意識状況[pdf]
インターネットによる憲法についての調査[pdf]
日本国憲法と日本人 1997年 早稲田大学理工学部での試み
LINK