ライフスタイル・マネジメント研究室

明治大学 経営学部 鈴井正敏 

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2. 急性(一過性)運動の影響 

(1)急性運動における白血球・リンパ球分画の変化

(2)オープンウインドウ仮説

open window hypothesis

 子どもが遠足や運動会の後にかぜをひいたり、大人でもたまにやった運動の後に体調がおかしくなったなど、一過性の強い運動の後には体調を崩すことがあります。これまでの研究でもウルトラマラソン(Peters, EM, et.al., S Afr Med J, 1983)やマラソンレース(Nieman DC, et al., J Sports Med Phys Fitness, 1990)の後に上気道感染への感染率が上がるという報告があります。前のところで説明した運動の後に一時的に生じる末梢血中のリンパ球数の低下は増殖能や傷害活性などの機能にも影響します。とくにNK細胞活性は運動後に急激に低下して、安静値を下回る低下が数時間続きます。Pedersenらはこのような回復期の状態を、感染に対する防御が低下する「オープンウインドウ」と称する仮説を提唱しました(Pedersen BK, et al., Med Sci Sports Exerc, 1994)。つまり、強い運動後には一時的に感染しやすい時期が生じるということです。しかし、もしこの仮説通りであれば、体育会の学生や激しい練習をしているスポーツマンはすぐに感染してしまうことになりますが、そんなことはないですね。

(3)漸増負荷運動における白血球・リンパ球分画の変化

(4)漸増負荷運動と運動強度,カテコールアミン濃度との関係

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