ライフスタイル・マネジメント研究室

明治大学 経営学部 鈴井正敏 

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2. 急性(一過性)運動の影響 

(1)急性運動における白血球・リンパ球分画の変化

leukocytes and lymphocytes during and after acute exercise

 末梢血中の白血球数は強い運動と弱い運動では反応が異なります。強い運動では運動中には増加し、 運動後は一旦下がった後、再度増加します。弱い運動では運動中の増加の程度が少なくなり、運動後の2度目の増加は見られません。この変化はおもに好中球の変化を反映しています。

 また、リンパ球も特徴的な変化を示します。運動中に増加することは好中球と同じですが、強い運動の後には安静値よりも低下してしまいます。分画を見ると反応の大きさはNK細胞>キラーT細胞>ヘルパーT細胞>B細胞の順になっています。弱い運動では運動後の低下は見られません。

 このように運動強度により、運動中や運動後では白血球の濃度や分画比率は安静値とはまったく異なった値になります。

【ポイント】
 運動中の増加が著しいのは好中球とNK細胞になります。ただし、血中への動員のメカニズムは異なっており、好中球は血流の増加によるシアストレス、NK細胞はカテコールアミンの作用になります。

(2)オープンウインドウ仮説

(3)漸増負荷運動における白血球・リンパ球分画の変化

(4)漸増負荷運動と運動強度,カテコールアミン濃度との関係

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