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高校生の皆さんへ

2020年度明治大学理工学部1年生科目「応用化学概論1」講義録


Meiji.net連載コラム全5回


雑誌「化学」の巻頭エッセイ(化学 2019年12月号 - 株式会社化学同人の許可を得てアップロードしています。)


2019年度明治大学生田オープンキャンパス模擬授業レジュメ


2018年度明治大学生田オープンキャンパス模擬授業レジュメ



高校生の皆さんへ

私の好きな物語の一つが、“不思議の国のアリス”です。この中で、いろいろな摩訶不思議な現象や道具や材料が描かれています。私は、プラスチックを使って何か不思議なものが作れないか研究しております。

温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)は海水に溶け込み、貝やサンゴなどの成長に影響を与えています。日本ではあまり報道されていないのですが、これは海洋酸性化とよばれ国際的に問題となっているものです。巨大な浄水器にプラスチックの薄い膜をつけて、CO2だけを選択的に分離回収できないでしょうか? 海の豊かさも守れます。

海の中を自由に散歩してみませんか? 今は、酸素ボンベを背負わなければなりません。魚のように、水中に溶け込んでいる酸素で呼吸ができればその必要はなくなります。プラスチックの薄い膜を通すだけで、水中の酸素を吸うことができれば、気軽に海底散歩ができるようになります。花粉症用や新型コロナ用のマスクをつけるように、プラスチックの薄い膜を口につけるだけで水中で呼吸ができるようになるのかもしれません。

排気ガスからCO2だけを選択的に分離回収することをすることができれば地球温暖化防止に貢献できます。そしてCO2を地中に埋蔵できれば、50年後100年後には、今の天然ガスや石油のように私たちの宝になっているのかもしれません。

ご家庭の空気清浄機にプラスチックの薄い膜をつけて、CO2だけを選択的に分離回収できないでしょうか? 新聞等の古紙回収のように、ご家庭でたまったCO2が各町内で回収されて再利用されるようになるのかもしれません。

テレビやパソコンは年々薄くなっています。iPhoneやiPadのような画面上で色々な操作ができる便利な機器もでてきました。これを丸めて持ち運ぶことができないでしょうか?今使われているガラスのように電気部品を劣化させる水蒸気や酸素を通さないプラスチックができれば、薄い雑誌のようにポケットに丸めて持ち運ぶことができるようになります。

プラスチックは石油から作られていますが、トウモロコシを原料にした環境に優しいプラスチックも発明されました。プラスチックを日本ならではのお米から作れないでしょうか? 食用に向かないお米の有効活用ができますし、プラスチック用のお米を作るために休耕田を復活させられるのかもしれません。

今までにない新しいプラスチックを合成して、この様な不思議なものを実際に作ってみたいと思っています。皆さん、一緒に作ってみませんか?

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