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日中のヒーロー像の違い
― 古典からアニメまで

最新の更新2026年2月20日   最初の公開2026年2月20日

主催 東洋文化研究会
日時 2026年2月21日午後1時から
会場 国際善隣会館ビル 5階(東京都港区新橋1丁目5-5)
講師 加藤徹
【要旨】日本では古くから、「弱さを抱えながらも、優しく、自己研鑽に励むヒーロー像」が広く支持されてきた。たとえば、宮本武蔵は生涯にわたり修行を重ねる求道者として語られ、星飛雄馬は血のにじむような努力を続ける少年として描かれる。さらに、ウルトラマンは制限時間を示すカラータイマーを持ち、無制限の存在ではないことを示されている。また、碇シンジや竈門炭治郎のように、葛藤し涙を流しながら成長する主人公も少なくない。日本のヒーローは、未完成な存在として出発し、努力や経験を通じて成熟していく姿に価値が置かれる傾向が見られる。
 これに対して中国では、「登場時点ですでに卓越した能力を備えたヒーロー像」が伝統的に好まれてきたといえる。『三国志』に登場する関羽や諸葛亮には、長期の修行過程が詳細に描かれることは少ない。彼らは物語に現れた時点で、武勇や知略が完成された存在として提示され、その卓越した能力をいかに発揮するかが物語の中心となる。
 この対比は、日本文化に見られる「過程」や「修練」を重んじる傾向と、中国文化における「能力」や「成果」の発揮を重視する傾向の違いとして理解することもできる。ただし、これはあくまで文学的傾向の比較であり、両国の文化や社会を単純化して説明するものではない。それでもなお、ヒーロー像の差異は、政治・経済・社会における価値観や行動様式の一端を照らし出す鏡として興味深い示唆を与えている。



https://www.youtube.com/playlist?list=PL6QLFvIY3e-kyhQuYGNARdPHRyYz2oo1a


【備忘用】清楽(しんがく)「九連環」(きゅうれんかん)
※「かんかんのう」の元歌です。加藤徹の歌と演奏は下手ですが??弾いている #月琴 は本物の骨董楽器です。
(歌詞・楽譜・解説は #中国語ナビ テキスト 2025年11月号 https://t.co/tiakpQHlFV 52頁−53頁 に掲載してあります) pic.twitter.com/D0YFlKdtN8

— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) December 6, 2025
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