明治大学国際労働研究所 講演会のお知らせ

テーマ 「中国モデル」が世界の民主主義と労働者の立場に与えた影響に関する考察
日時 2025年10月25日(土)13:00~15:00
場所 明治大学 駿河台キャンパス 研究棟(リバティタワー裏)2階(JR茶の水駅から徒歩3分)
形式 対面(100名限定、通訳付き)
申込 不要
参加費 無料
講演要旨 今日、歴史は再び繰り返されているかのように見える。「中国モデル」自体も危機に満ちていたはずだが、西側の混乱によってグローバル化の中で崩壊しなかったばかりか、むしろ息を吹き返しつつ、経済競争では圧倒的優位を示し、政治的にもますます攻勢を強めている。これに対し、西側民主主義国家は混乱を深め、経済領域における優位性を失うのみならず、国際政治の場でも次第に弱体化している。このような状況下で、民主主義衰退をめぐる研究は技術的次元に限定されることが多く、「低人権優勢」を特徴とする中国モデルが民主主義モデルに対していかなる制度的挑戦や変容をもたらしているのか、構造的次元から分析するものは少ない。本講演では、こうした政治経済上の歴史認識の誤解を整理し、現代という民主化の退潮期に相応しい歴史的アプローチによって、新たな課題に取り組むことの重要性について議論する。
主催 明治大学国際労働研究所

秦 暉 プロフィール

1953生まれ。文化大革命で広西省の農村に10年間下放され、文革終了後に再開された修士課程で78念に蘭州大学院で歴史学を終了。蘭州大学、清華大学で博士課程指導教員を務める。多数の著書・論文があり、近年ではQin Hui,Globalization after Pandemic(2021)、《秦漢史講義》(2024)、娜拉出走以后:中国女権的世紀反思》(2025)などがある。