| テーマ | AI.ビッグデータ、スマートシティ 中国のテック社会実装を読み解く |
|---|---|
| 講師 | 高口 康太 氏(ジャーナリスト、千葉大学客員教授) |
| 日時 | 2025年6月22日(日)14:00~16:00 |
| 場所 | 東京大学 駒場キャンパス 国際教育研究棟314号室 |
| 形式 | 対面 |
| 申込 | 不要 |
| 参加費 | 無料 |
| 講演要旨 | 中国のAI活用は「監視社会」と一面的に語られがちだが、その実態はより複雑だ。本公演では、誤解も多い「社会信用システム」の実態や、アリババのセサミクレジットに代表される、既存の発展段階を飛び越えるリープフロッグ的なサービスが、いかに市民の利便性向上と引き換えに進んできたかを解説する。そこには中国の人々の「プライバシーと利便性の取引」という意識が垣間見える。 だが、サービスと対価が不釣り合いになれば、「取引」は成立しない。「ビッグデータによる常連客殺し」やギグワーカーの過度な労働強化といった問題が顕在化する中、中国にも変化が生じている。中国政府も個人情報保護法の整備など対応を強化し、テックのダイナミックな発展を支えた「先放後管」(まず自由を発展させ、その後に管理する)という規制方針も変化している。本講演では、中国テックの現状とそれを支える社会的背景について、近年の変化を踏まえつつ、読み解いていきたい。 |
| 共催 | 東京大学 研究プロジェクト「アジア未来イニシアティブ」/明治大学 国際労働研究所 |
1976年生まれ。中国経済、中国企業、在日中国人社会などを中心に『月刊文藝春秋』『週刊東洋経済』などのメディアに寄稿。『ピークアウトする中国「殺到する経済」と「合理的バブル」の限界』(文春新書、梶谷懐氏との共著)、『中国”コロナ封じ”の虚実—デジタル監視は14億人を統制できるか』(中央公論新社)、『幸福な監視国家・中国』(NHK出版、梶谷懐氏との共著)、『プロトタイプシティ 深圳と世界的イノベーション』(KADOKAWA、高須正和との共編)など著作多数。