刊行物

一八世紀の秘密外交史

一八世紀の秘密外交史 2023/3/28

カール・マルクス(著)、カール・アウグスト・ウィットフォーゲル(序)、石井知章(編訳)、福本勝清(編訳)
白水社 日本語 単行本(ソフトカバー)264ページ
ISBN-10:4560094942 ISBN-13:978-4560094945 寸法:18.8×13.2×2cm
刊行日:2023/03/28 定価:2,500円+税

タタールの軛からクリミア戦争へ
タタールの軛がもたらしたものは? なぜロシアは膨張したのか? クリミア戦争下構想され、数奇な運命を辿ったマルクスによるロシア通史。

 

 

著者
カール・マルクス(Karl Marx, 1818‒1883)
プロイセン王国(ドイツ)出身の哲学者、経済学者、歴史学者であり、社会主義革命、労働運動に大きな影響を与え、近代資本主義的政治経済の理論的解明に生涯を捧げた。他方、『資本論』に結実する研究の傍ら、1850年代、資本の文明化作用を阻むアジア的社会の研究から、東洋的専制主義を発見する。クリミア戦争下に構想された本書は、ロシア的専制の起源に東洋的専制を見たため、マルクス主義者によって忌避された幻の論考である。
著者
カール・アウグスト・ウィットフォーゲル(Karl August Wittfogel, 1896‒1988)
ドイツ出身の歴史家。フランクフルト大学を卒業後、フランクフルトの社会研究所で中国研究に従事し、1920年代以降、コミンテルンの中国専門家として知られるようになる。ナチスの政権掌握後、アメリカへ亡命。その後、マルクス主義から距離を置く。『オリエンタル・デスポティズム』(1957年)は、専制の基底に大規模灌漑を要する「水力世界」を見いだし、ソ連、中国などの社会主義を東洋的専制の復活と見た。