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教員/研究室・学生について

卒業生

卒業生・修了生からのメッセージ

自らの研究の成果が画期的な製品を生み出す喜び
藤木 政志
理工学研究科
応用化学専攻
2020年3月修了

藤木 政志
ライオン株式会社 研究部門

基盤研究部門にて、お口の健康に関する研究に携わっています。開発部門で行われる「ものづくり」とは違い、製品のタネとなる新しい技術を考える役割を担う基盤研究。この仕事のやりがいは、1つのタネを様々な製品に応用できることです。成果が出るまでには時間がかかりますが、自分の研究が製品に応用されていく時に、世の中の役に立てていると実感できる瞬間が訪れます。応用化学科では、プログラミングの基礎などを学ぶ授業もありました。化学を専門とする学科でプログラミングを学んだと言うと、周りからよく驚かれます。近年、化学分野でも理論に基づくコンピュータでのシミュレーション技術が急速に進化しているため、本学科が提供するコンピュータ関連の学びは、今後さらに重要度が高まっていくことでしょう。しかし、自分の手で実験ができるスキルというのは、これからの時代もやはり重要です。実験重視の応用化学科で培った実験スキルは、私の研究者人生の価値ある財産になりました。

化粧品の品質を化学の目で守るお客様の喜びがやりがいです
佐藤 巌
理工学研究科
応用化学専攻
2019年3月修了

佐藤 巌
クラシエホームプロダクツ株式会社勤務

化粧品会社での品質管理が私の仕事。製品の有効性や安全性を確認し、原料や容器包装が規格に沿ったものであるかを検査しています。また、製品の品質向上に努めたり、検査方法を考えたり、製造工程に生じる問題の調査検証も大切な業務です。自分が携わった製品について、お客様から感謝のお言葉をいただいたときには本当にうれしく、社会への貢献を実感。責任とともにやりがいに満ちた仕事です。在学中に身につけたことで、現在も特に役立っているのは、化学の総合的な知識。製品の化学構造はもちろん、製造工程や品質検査を理解するために必要不可欠な基礎知識です。業務の記録作成と調査発表には、実験レポートやプレゼンテーション発表で鍛えらえたスキルが生きています。今後の目標は、工場のDX化の推進と企業経営スキルの習得。会社を支えられる人財になることを目指します。

「化学は楽しい」と思える学びの環境が充実
清水 直斗
2020年理工学研究科
応用化学専攻
博士前期課程修了

清水 直斗
三菱ケミカル株式会社勤務

日本の強みであり、世の中を支えている「ものづくり」に貢献したいと考え、この会社に入社を決めました。現在はタイヤなどのゴムの補強材として配合するカーボンブラックの開発に携わっています。カーボンブラックの実験はプラントで行うため、製品に加え、製造設備に関する知識も必要になります。
研究室では、データ解析を用いた材料の理解や開発に関する研究に取り組み、さまざまな化学データを解析し、考察を行いました。研究室の先生は、気軽に相談できる身近な存在であり、在学時には、国内外における学会の報告会など、色々な視点からの考えに触れる、多くの貴重な機会を与えてくださいました。これらの経験は、現在も業務でも、さまざまなバックグラウンドをもつ方々と仕事をする上で、大変役立っています。
応用化学科は学びを深める環境が整っています。応用化学の道に進むのなら「化学は楽しいものだ」と思えるまで、とことん学んでみてください。

探究心を満たす充実した環境がある
渡邉 哲平
2018年理工学研究科
応用化学専攻
博士前期課程修了

渡邉 哲平
凸版印刷株式会社勤務

印刷技術を核に新たな価値を創造し、製品やサービスを提供する点に惹かれてこの会社に入社しました。現在は、印刷技術のひとつである微細加工技術を用いた半導体部品の技術開発に携わっています。簡単に表すと、マイクロメートルレベルの精度が求められる製品をつくるための技術の開発。スマートフォンや自動車など、多方面で使われる半導体部品の製造を支えています。
応用化学科は、多岐にわたる分野を基礎から学ぶことができるだけでなく、興味をもった分野をより深く探究できる環境が整っています。実験の機会も多く用意されており、開発現場で使用される装置を学生時代から扱えたことは大きな力になりました。今は社内外から広く信頼を集める技術員となることが目標です。学部時代のレポート作成で培った論理的なアウトプット力、また研究を通して身についた計画性をいかして業務にあたり、専門性を高めています。

研究でも仕事でも課題に挑む姿勢は同じ
越水 望
2017年理工学研究科
応用化学専攻
博士前期課程修了

越水 望
日野自動車株式会社勤務

物流の9割を担っているトラックを製造し、陰ながら社会を支えている点に惹かれてこの会社に入社。現在はトラックのエンジンにつけるカバー設計を担当しています。トラックにはユーザーに合わせた多くの仕様があり、性能や規格、周辺部品との兼ね合いなどを考慮した設計が求められます。これらの条件を満たすのは苦労しますが、部品ができた時の達成感は格別です。自社の車が街中で走っているのを目にすると、より一層の喜びを感じます。
設計の仕事は在学時の研究とは全く異なる分野ですが、一から学び目標に向かってひたむきに努力する姿勢は、研究への取り組み方と同じです。課題に対して色々な観点からアプローチし、原因を追究していく過程も研究に通じるところがあり、学生時代に実験やレポート作成で養った物事を考え抜く力がいかされていると感じます。

挑戦し、可能性を広げた2年間
大久保 百香
大久保 百香
応用化学専攻
2023年3月修了

私は中学生の頃に化粧品研究職へ憧れ、その当時から大学院進学を決めていました。もちろん、大学院進学において「自分一人で研究を進めることができるのか」という不安もありましたが、指導教員の先生や研究室の先輩方や同期に支えられ、次第に研究の面白さに目覚めました。特に私は研究テーマが「細菌の生態メカニズム解明」であったので、現象を多角的に捉えるために生物化学の分野だけでなく、視野を広げて物理や有機化学分野の実験にも挑戦していました。このように大学院では、今まで一つひとつでしか捉えられていなかった知識でも、自ら考えて研究へと繋げていける楽しさや感動があると私は考えています。ぜひ大学院へ進学し、学び、挑戦した力で自分の可能性や視野が広がる楽しさを味わってみませんか。

Q師事していた教員は?

Answer
本田 みちよ 教授
生物化学研究室では、ニキビや虫歯の原因菌や、歯周組織の細胞など、私たちの身近な問題を扱う研究が行われています。また、毎日実験を進めるだけでなく、論文を読んで発表する機会や研究報告会が多くあり、プレゼンテーション能力も身に付きます。さらに研究成果として、学会や学術誌投稿に挑戦する機会もあります。

視野を広げた2年間
星田 彩夏
星田 彩夏
応用化学専攻
2022年3月修了

私はモノづくりを通して世の中の人々の役に立ちたいという想いから、医療に貢献するバイオマテリアルの開発を行っている生体関連材料研究室に所属しました。研究室に配属されてからは、未知の領域を解明するため、新たな発見がたくさんあり、化学への興味の幅がぐんと広がりました。私は日々研究を進めるにつれ、材料作りや細胞実験の面白さに気づき、自分の研究をより深めたいという気持ちが芽生えて大学院に進学しました。大学院は、「知りたい」と思ったことはとことん探究でき、「やりたい」と思ったことは挑戦できる環境であると感じています。自分の研究成果を国内外の学会で発表できるチャンスもあります。ぜひ大学院に進学して、様々なチャレンジをし、自分自身の視野を広げてみませんか。

Q師事していた教員は?

Answer
相澤 守 教授
私の所属していた生体関連材料研究室では、骨や歯の無機成分であるリン酸カルシウムを用いたバイオマテリアルの研究を行っています。新しい材料を創製し、細胞実験や動物実験により、材料と細胞・生体組織との関連性を明らかにしています。先生が学会への参加を勧めてくださり、日頃の研究成果を外部に発表する機会があります。

大学院生活での挑戦と成長
篠 知宏
篠 知宏
応用化学専攻 2021年3月修了

私は学部生の頃に自分の手を動かして試料を作る実験に興味を持ち、無機結晶化学研究室に所属しました。研究を進めるにつれて、無機結晶育成の面白さや難しさに気づき、研究を継続するために大学院に進学しました。大学院では、研究に打ち込むとともに、自分の研究成果を国内外に発信することに挑戦しました。特に印象に残ったのは、国際学会での英語での口頭発表です。初挑戦で困難も多かったのですが、先生や研究室メンバーの助けもあり、無事に発表を終えることができました。英語での発表・質疑応答を通して、幅広い視野を培うことができ、自分自身が成長できたと思います。
もし化学の研究に興味があるならば、より幅広い視野を培うため、また自身の成長のために大学院進学を検討してみてください。

Q師事していた教員は?

Answer
我田 元 専任講師
無機結晶化学研究室では、低温・低環境負荷の溶液法での無機結晶成とその応用について研究しています。例えば、酸化チタンや酸化亜鉛の結晶や薄膜を新しい溶液法で作製するとともにその形成メカニズムを調査しています。また、得られた結晶の基礎物性を調査し、次世代型環境・エネルギー材料への応用を目標としています。

視野を広げる大学院生活
江尾 知也
江尾 知也
応用化学専攻
博士前期課程2年

私は学部生の時に化学と情報を融合した分野に興味を持ち、データ化学工学研究室で卒業研究を行いました。大学院でより深い専門知識を得ることで、自身の研究分野に近い職種に就ける可能性が高くなると思い、大学院への進学を決めました。大学院進学者の中には、学部とは違ったテーマで研究を進めている人もおり、さまざまな特性を持つ化学のデータや統計学・情報科学の知識を用いてデータ解析を行います。そのため、幅広い視野を持って研究を進められます。また、学生同士での討論によってお互いを高め合えます。
もしも化学について興味があれば、自分の視野を広げるため、そして自分を高めるために大学院進学を検討してみてください。

Q師事している教員は?

Answer
金子 弘昌 准教授
私が所属しているデータ化学工学研究室では、近年注目を浴びている人工知能やビッグデータを用いた研究を行っています。解析するデータは化学に関するさまざまなデータであり、医薬品や化学プラント、高機能性材料など、研究室の学生各々が全く違う種類のデータを、プログラミングを通じて解析しています。

“人”として成長できる場所
中山 瑠梨
中山 瑠梨
応用化学専攻
博士前期課程
2019年3月修了

私は、自分の手で新しい分子を作り出すことができる有機合成化学に魅力を感じ、機能有機化学研究室で卒業研究を行いました。卒業研究を行ううちに、学部での研究では学び足りないと感じたため、大学院へ進学しました。大学院では、分子を合成するだけでなく、合成した分子の挙動観測や、得られた実験結果をもとにしたシミュレーションなどを行いました。
私は、幅広い分野を応用する研究を通じて、広い視野を持つことができたと考えています。加えて、専門的な知識を応用して問題解決をはかることや、専門的な知識を分かりやすく伝えることができるようになったと思います。このような大学院での“人”としての成長は、他のどの場所でもできなかったと思います。もし化学と研究に興味があるのであれば、人としても大きく成長できる大学院への進学を強くお勧めします。

Q師事していた教員は?

Answer
田原 一邦 教授
私が所属していた機能有機化学研究室は、有機合成化学の技術で新しい有機電子材料を開発することを目的とした先端研究を行っています。近年注目を集めているグラフェンを利用した新材料創出のための基礎研究や、光・電子物性を持ち、π電子豊富な新奇化合物の合成を行っています。

就職実績(大学院生を含む)

  • 藤森工業(株)
  • 出光興産(株)
  • 伊藤忠テクノソリューションズ(株)
  • 太平洋セメント(株)
  • TIS(株)
  • 東洋合成工業(株)
  • ニチアス(株)
  • マイクロンメモリジャパン(株)
  • 京セラ(株)
  • (株)クラレ
  • 積水化学工業(株)
  • 東京エレクトロングループ
  • 東洋製罐グループホールディングス(株)
  • 日油(株)
  • 日清オイリオグループ(株)
  • 日清紡ホールディングス(株)
  • (株)日立製作所
  • マルハニチロ(株)
  • 三菱マテリアル(株)
  • (株)村田製作所