本クラスター設立の背景と目的

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 我が国は他の先進諸国に先駆けて「超高齢社会」に突入した。超高齢社会の定義は、各説あるが、概ね全人口に対する65歳以上の人口割合が22-23%を超えた社会であると言われている。高齢者の増加に伴い、骨粗鬆症などの骨疾患に苦しむ患者が増加しており、2020年までにその数は現在の2倍になると報告されている。もし、高齢者の生活の質(Quality of life; QOL)が向上し、元気なシニア:「アクティブシルバー」が増えれば、国全体のGDPを押し上げて社会を活性化することにつながる。

 このような社会的背景のもと、我が国の政策目標として「第4期科学技術基本計画(平成23~27年度)」が提示されている。この政策の二つの大きな柱が「グリーンイノベーションの推進」および「ライフイノベーションの推進」である。前者のグリーンイノベーションは、本季刊誌前号(Vol. 6)において紹介された理工学部 教授 小椋先生が代表を務める「再生可能エネルギー研究クラスター」がまさに合致する。我々のクラスターは「ライフイノベーションの推進」に対応している。この具体的な項目として、i) 革新的な予防法の開発、ii) 新しい早期診断法の開発、iii) 安全で有効性の高い治療の実現、iv) 高齢者・障害者・患者の生活の質(QOL)の向上の4つが挙げられている。本クラスターでは、主に上記のiii)およびiv)に特化し、次世代の医療である「再生医療の実現」や「QOL向上を指向した生命機能マテリアルの開発」などを推進する。

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