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早稲田大学エクステンションセンター中野校

胡蝶学び直しの中国古典胡蝶

第2シーズン (第1シーズンはこちら)
ジャンル 世界を知る 【対面+オンラインのハイブリッド】
最新の更新2022年12月4日   最初の公開2022年11月12日
火曜日 13:00〜14:30 全4回 ・11月15日 〜 12月06日
(日程詳細) 11/15, 11/22, 11/29, 12/06
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/56216/

  1. はじめに
  2. 第1回11/15 『荘子』――宇宙的規模の世界に遊ぶ
  3. 第2回11/22 『韓非子』――心理の機微をつく悪の人間関係学
  4. 第3回11/29 『戦国策』――乱世で生き残るためのパワーワードの数々
  5. 第4回12/06 禅語 ――雷撃のようなさとりの言葉

はじめに
以下、
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/56216/より自己引用。
目標
・私たちが生きている今の時代がこのようになった理由を考える。
・日本史と中国史という枠組みを取り払い、世界的な視野から東アジアを見直す。
・歴史の予備知識がない人にも、身近なことから考える楽しさを体験してもらう。
講義概要
 この講座では、日本人の教養となってきた中国古典のうち、故事成語の宝庫である漢文古典「荘子」「韓非子」「戦国策」と、日本の茶道の掛け軸でもよく見かける仏教の「禅語」を取り上げ、わかりやすく説明します。これらの古典が生まれた社会的・歴史的背景や、日本人がそれらを受容して生かしてきた歴史についても解説し、豊富な図版や映像資料を使い、初心者にもわかりやすく具体的に説明します。「中国の歴史にも漢文にも、予備知識がまったくない」「よく名前は聞くけど、どんな内容の本かは知らない」「ちょっと読んでみたけど、どこが面白いのか、わからない」というかたも、安心してこ受講いただけます。


第1回 『荘子』――宇宙的規模の世界に遊ぶ
 漢文古典『荘子』は、現実を離れ、もっと大きな世界から今の自分を見つめ直すのに役立つ故事成語の宝庫です。日本の国語の教科書にも、よく採られています。胡蝶の夢、邯鄲の歩み、顰みに倣う、蝸牛角上の争い、蟷螂の斧、古人の糟粕、井の中の蛙大海を知らず、木鶏、など現代の日本語でも『荘子』が出典であることわざや熟語はよく使います。『荘子』は、道家思想のもう一つの古典である『老子』とあわせて、「老荘」とか「老荘思想」とも呼ばれます。『荘子』とはどんな本なのか、なぜ古代中国の戦国時代にこのような思想が生まれたのかを、『荘子』由来の故事成語を紹介しながら、わかりやすく説明します。
YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PL6QLFvIY3e-k5AextaevZbtfD9lDWJuYQ

大正12年(1923)8月18日発行、有朋堂『老子 荘子 列子』より。著作権保護期間満了。 https://t.co/HWUAeXH19L pic.twitter.com/gkU3PMICQI

— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) November 13, 2022

○ポイント、キーワード ○この本に由来する成語や熟語の例
○辞書的な説明
○選読
参考図書


第2回 『韓非子』――心理の機微をつく悪の人間関係学
 『韓非子』は、人間の心理の落とし穴を鋭くつく、ゾクゾクする故事成語の宝庫です。矛盾、株を守りて兎を待つ、三人虎を成す、逆鱗に触れる、余桃の罪、吮疽の仁、巧詐拙誠などの成語は、今もよく使います。紀元前3世紀、戦国時代の末に生まれた政治思想家である韓非は、下剋上の乱世で国家が生き残るためには、君主独裁しかない、と考えました。人間はしょせん、欲望に生きる動物。道徳心なぞには期待できない。そう考えた彼は、君主が面従腹背の部下を支配し、強力な国家を作るための権謀術数と悪の管理学を、自分の著作『韓非子』にまとめたのです。中国を統一した秦の始皇帝も感服したという『韓非子』の世界を、わかりやすく解説します。
YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PL6QLFvIY3e-mOj-6C86QCPJ_-VQA5OE5j

○ポイント、キーワード ○この本に由来する成語や熟語の例 参考 四字熟語集
○辞書的な説明
○選読
○参考図書

第3回 『戦国策』――乱世で生き残るためのパワーワードの数々
 自分が生きるなら平和な時代がいいですが、本で読むなら戦乱の時代が面白い。古代中国の戦国時代は、国家も個人も、勝ち残るためにありったけの知恵をしぼった時代でした。蛇足、虎の威を借る狐、漁父の利、隗より始めよ、死馬の骨を買う、百里を行く者は九十里を半ばとす、騏も老いぬれば駑馬に劣る、などは、単なるたとえばなしではなく、それぞれ緊迫した状況の中で相手を説得するために使われた「パワーワード」だったのです。例えば「蛇足」は、侵攻した敵軍の司令官の心を動かし、敵軍を引き返させるのに使われたパワーワードでした。生きるか死ぬか、存亡をかけた『戦国策』の成語の魅力と歴史的背景を、予備知識のないかたにもわかりやすく説き明かします。
YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PL6QLFvIY3e-lNgqyTedzrIqq5SSwK673k

○ポイント、キーワード ○この本に由来する成語や熟語の例
○辞書的な説明
○選読 参考サイト https://ja.wikibooks.org/wiki/高等学校古文/散文・説話/戦国策#現代語訳_3

○参考図書


第4回 禅語 ――雷撃のようなさとりの言葉
 仏教の起源はインドですが、仏教の一派である禅宗は中国で確立し、日本に伝わりました。禅宗の祖師は、6世紀にインドから中国にわたってきた達磨(だるま)です。達磨と梁の武帝がかわした史上初の禅問答「無功徳」からはじまって、中国や日本の禅僧は、数々の禅問答や禅味に満ちた言葉に、さとりの境地をこめました。数ある禅語のうち、拈華微笑、無功徳、廓然無聖、不識、慧可断臂、達磨安心、本来無一物、非風非幡、曹源一滴水、日日是好日、庭前柏樹子、喫茶去などは、日本の茶道の茶室の掛け軸でもよく見かけます。日本の上杉謙信は達磨の「不識」という禅語を坐右の銘として、みずから「不識庵」と名乗りました。瞬発力に満ちた禅語の魅力と、その背景にある中国的な思考の特徴について、わかりやすく解説します。
YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PL6QLFvIY3e-lqYdhw9EJpyyFm0fK9qi8n
参考 国会図書館 無門関 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2537644/36

○ポイント、キーワード ○禅の言葉のごく一部
○辞書的な説明
○選読
○参考図書
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