授業概要
数理コンピュータ科学2(明治大学理工学部 2016年度秋学期水2)
興味のある対象に対して数理モデルを与えるモデリングの手順と,その数理モデルの計算機によるシミュレーションの手法を学ぶ。確率モデルに対する乱数を使ったシミュレーションと連続的モデルである微分方程式のシミュレーションが,R 言語を用いて行えるようになることを目標とする。計算機やプログラミングについて学んだことを数学の学習に応用するための基礎にあたる。
具体的な到達目標としては以下.
- モデリングとシミュレーションの概念とその長所・短所を理解する.
- 乱数を使ったシミュレーション,微分方程式のシミュレーションの手法を理解する.
- R言語によりシミュレーションの動画を作成できるようになる.
成績評価の方法
- 試験50%,レポート50%
- レポートは1回,上記の目標に沿ったレポートを提出してもらう.提出の仕方は追って案内する.
- 期末試験は通常の筆記試験で,内容は基本的なプログラミングについて.詳細は追って案内する.
レポート提出詳細
- 締切は2017年1月25日(水)日本時間17:00
- テーマを以下のうち1つを選ぶ.
- 複数のレジがある場合の待ち行列シミュレーション
- 2次元ランダムウォークのシミュレーション
- 被食・捕食の関係にある3種類の生物数のシミュレーション
- 3体問題のシミュレーション(ただし,deSolveを使わない)
- 2次元拡散方程式のシミュレーション
- Rmdファイルを作り,knitrでhtml化してレポートを作成すること.
- 動画によるシミュレーションを入れること.
- 提出方法はメール.以下のルールを守ること.
- アドレスはmeiji.ac.jpのものから送ること
- 宛先はmiyabe@meiji.ac.jpとすること
- 件名は「3年16組??番名前,数理コンピュータ科学2レポート」とすること
- Rmdとhtmlおよびサブディテクトリを1つのファイルに圧縮し添付ファイルとすること
- 適切な署名をつけること
学生レポート紹介
2次元拡散方程式のシミュレーション,ソース
期末試験
期末試験,解答
参考情報
教科書
「シミュレーション」白鳥則郎監修・佐藤文明・斎藤稔・石原進・渡辺尚著(共立出版)
参考書
- 「最新モデル化とシミュレーション」正司和彦・高橋参吉著(実教出版)
- 「数理モデリング入門」Mark M. Meerschaert著,佐藤一憲・梶原毅・佐々木徹・竹内康博・宮崎倫子・守田智訳(共立出版)
- 「RstudioではじめるRプログラミング入門」Garrett Grolemund著,大橋真也監修,長尾高弘翻訳(オライリー)
- 「アート・オブ・Rプログラミング」Norman Matloff著,大橋真也監訳,木下哲也翻訳(オライリー)
- 「Rクックブック」Paul Teetor (著), 大橋 真也 (監訳), 木下 哲也 (翻訳)(オライリー)
オンラインの情報
授業内容
- 9月21日:第1章 シミュレーションの概要,第2章 モデリング(自由落下)
- 9月28日:第2章 モデリング(人口増加)
- 第3章 乱数とシミュレーション
- 第4章 待ち行列とシミュレーション
- 第6章 連続型シミュレーション
- 第7章 生態系シミュレーション
- 第14章 シミュレーション結果の分析
サンプル
動画出力の仕方