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各種清楽譜における九連環 1830年代〜1860年代篇
since 2008-8-8 最新の更新 2011-6-20
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花月琴譜(亀齢琴譜)(1832ごろ)
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清風雅譜(1859)
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月琴詞譜(1860)
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江戸時代
花月琴譜(「月琴詞」「亀齢琴譜」とも)
1832年ごろ? 大阪の
亀齢軒斗遠(きれいけんとえん)
著。狭義での清楽の本としては、現存最古のもの。
正確な刊行年は不明。漢文の序文の最後に「時天保壬辰秋若稽堂主人藤資愛」とある。天保壬辰年=天保3年=1832年。
歌詞のみ。唐音のルビも工尺譜もなし(曲によっては工尺譜付きのもある)。
清風雅譜
安政6年(1859)刊。江戸の鏑木渓菴(かぶらぎ・けいあん)著。28曲を収録。明治17年に増補改訂版が出た。
クリックすると拡大。
鍋本由徳氏の論文「江戸時代「清楽」の復元試論 ──『清風雅譜』収録曲の五線譜化──」(2005)より。
原本は「長崎県立長崎図書館・中村文庫」本。
明治11年(1877)版(筆者蔵) 鉛筆での書き込みもある。
『
増補改訂
清風雅譜』(明治17年=1884年)
鏑木渓庵の息子・鏑木七五郎による、漢文のあとがきがある(筆者蔵)
同上『
増補改訂
清風雅譜』(明治17年=1884年)の赤字版。
※この画像はCHARLIE様(HP:「
斗酒庵茶房
」)からいただいた資料の一部です。
明治23年(1890)印刷・同25年(1892)再版(筆者蔵)。
月琴詞譜(1860) 別名「観生居月琴譜」
大島克著 万延庚申十月 伊勢の津刊
江戸時代の清楽譜ではよくあることだが、工尺譜がときどき間違っている。 例えば「上工尺。尺四上…」の箇所は、正しくは「上工尺。
工
四上…」である。
著者の大島克(大島秋琴)は江戸の人で、長崎に遊学して清人に月琴を学んだ。
「月琴詞譜」収録曲の中には、
「唐詩五七絶譜」清傅士然伝
のように、後の清楽譜に受け継がれなかったユニークな曲もある(同名異曲は別の清楽譜にも収録されている)。
幸い本書は、波多野太郎編『月琴音楽史略 曁家蔵曲譜提要』(『横浜市立大学紀要』人文科学第7篇・中国文学第7号,昭和51年10月5日)にも影印収録されている。
↓フリガナが微妙に違うことに注意。
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