人口減少、少子超高齢化、災害の多発化、地球温暖化の深刻化とともに、ITやグローバルな人の移動が一般化する中で、新型コロナといった公衆衛生上の新たな脅威も加わり、人の住まい方、働き方、学び方、そして考え方のパラダイムシフトがおきる可能性が高まっています。
 長い目で見ると、私たちは、「時代の転換点」に生きることになるかもしれません。

 世界の人口10万人以上の都市の4分の1が人口減少都市(Shrinking Cities)と言われていますが、特に、日本は、世界でも前例のないスピードで人口減少が深刻化していくことが予測されています。
こうした中で、都市政策・都市行政は、国内外の経済社会状況、問題構造、あるべき方向性を読み取り、私たちの暮らしや経済・ビジネスの変化から生まれる様々なニーズの実現に向けて、喫緊の都市課題を解決しながらも、長期的に持続可能な都市経営にも取り組むことが求められます。

 しかし、これまでは新たな都市を「つくる」ことで対応してきましたが、これからは、すでに「つくられた」都市の再生・再構築が中心課題となります。つまり、これまで当たり前とされていた考え方、体制、ビジネスのあり方の変革に向けて、みんなで知恵を結集し、実践していくことが必要不可欠です。

 野澤ゼミでは、一人ひとりの暮らしに関わる都市政策やそれを支える都市行政のあり方について、それぞれの都市・地域の実態に即した調査・分析とそれらをもとにした提言を行いながら、これからの社会、地域に貢献できたらと考えています。

 特に、都市政策・都市行政の専門家の一人として、「誰もが心豊かな暮らしを享受できること」と「将来世代に多大なツケを残さないために、何をすべきか?」を同じ土俵で考えることを大切にしながら、ゼミ生の皆さんと一緒に切磋琢磨していきたいと思います。


野澤 千絵 

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ディア関係者による取材依頼の場合は、明治大学広報課を通じてご連絡ください
※ なお、 取材以外の調査ヒアリング、講演・寄稿依頼等については、現在、お引き受けすることが難しいため、 大変恐縮なのですが、大学の広報課や事務室等への問い合わせ等はご遠慮いただけたら幸いです。

 

お知らせ

2024年1月   機関誌「環境情報科学」に拙稿「土地の取得・開発「後」に着目した維持管理・終末期問題への対応策の構築に向けて」
        が掲載されました。

2024年1月   昨年10月放送のNHKスペシャルが新書として発売されたそうです!
         『老いる日本の住まい 急増する空き家と老朽マンションの脅威』
           NHKスペシャル取材班 著(マガジンハウス新書),2024.1.25

2024年1月   NHKスペシャル「まちづくりの未来 〜人口減少時代の再開発は〜」に出演させていただきました

2023年11月  NHKクローズアップ現代「再開発はしたけれど 徹底検証・まちづくりの“落とし穴”」に出演させていただきました

2023年10月  空き家数の将来予測分析、スタジオ出演いたしましたNHKスペシャル「老いる日本の”住まい”」が放映されました!
        データ分析については、下記のウェブ記事に詳しく紹介されています。。
         https://www.nhk.or.jp/minplus/0145/topic001.html

2023年9月   NHK首都圏放送ネタどり!「急増!“駅前・高層”再開発 家選び・暮らしはどう変わる?」出演させていただきました

2023年6月   国土審議会土地政策分科会企画部会で、「建築・開発「後」の土地・建物の実効性ある維持管理・終末期問題への対応策構築
        に向けて」と題して、プレゼンさせていただきました。
         https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/tochi_fudousan_kensetsugyo02_sg_000001_00087.html


2023年3月   ゼミ生とともに取り組んできた流域治水研究PJの成果を学術論文としてまとめたものが公開されました!
         下記のJ-STAGEで本文もダウンロードできます。
        本論文の農地の宅地化に伴う雨水貯留機能の低下に関する影響分析として、(国研)土木研究所
        水災害・リスクマネジメント国際センター水災害研究グループの皆様に専門的・技術的なサポートを
        頂きながらゼミ生が取り組んだ成果も入っています。
         https://www.jstage.jst.go.jp/article/reportscpij/21/4/21_452/_article/-char/ja
        
        人口ピークアウト後の2010年から2020年の都市計画区域における浸水ハザードエリア(最大想定規模)の人口は、
        浸水想定なしエリアは71.9万人減少したが、浸水ハザードエリアは28.9万人増加していたこと、
        既成市街地外(調整区域・非線引き用途なし)の中には、3m以上浸水ハザードエリアでの人口増加が顕著なところもあり、
        こうした市町村では、既成市街地(市街化区域・非線引き用途あり)の浸水想定なしエリアでは人口が減少しているところ
        も多く見られるなど、現行の土地利用規制のままでは、既成市街地外に広がる農地の宅地化が進行し、その結果、浸水リスク
        が高いエリアに居住が誘導され、全体として浸水リスク曝露人口が増加するという非効率な状況を助長しかねないことなどを
        示すことができました。

2023年2月  企画・編集を担当した日本都市計画学会の学会誌の特集号「大量相続時代の都市政策」が刊行しました!
        現在、日本が抱えている大量相続時代の都市問題に関する解題
        『大量相続時代の都市政策─「つくる」時から「引き継ぐ」時の対応策の充実に向けて』
        も書かせていただきました。たくさんの方に是非とも読んでいただきたい一冊です。
        (都市計画学会の会員外でも、購入可能だそうです。)        

2022年10月  拙稿『コロナ禍と住宅過剰社会:住まいが増えているにもかかわらず、「入手困難さ」が増すジレンマ』
        が下記のサイトに掲載されました。 英語、中国語、フランス語等にも翻訳されて公開されました。
         https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00835/

2022年6月  ゼミ生とともに取り組んできた流域治水研究PJの成果の一部が下記に紹介されました!
         NHK特集記事 相次ぐ災害 教訓を忘れないために
          ①「浸水域に約4700万人居住」の衝撃(2022.6.3)
          ② 浸水リスク地域で増える住宅 一体何が…(2022.6.3)

2022年1月   拙稿が、外務省の海外発信サイトDiscuss Japanに英語と中国語で掲載されました!
         Land and Homes and the Japanese: The issue of vacant housesand land with unknown owners today
           —What progress with preparations for closing houses?
         英文記事 https://www.japanpolicyforum.jp/society/pt2022012616580811841.html

2021年7月  月刊ガバナンス(ぎょうせい)に『「命を守る」土地利用コントロールの実装を』を寄稿させていただきました。

2021年3月   日本都市計画学会編著『都市計画の構造転換~整・開・保からマネジメントまで』
        が鹿島出版会より刊行しました!拙稿は「線引き制度から見た立地適正化計画の可能性と限界」です。

2021年3月  日中韓三国協力事務局創設10周年記念シンポジウム「日中韓における都市再生:傾向と事例」にて、
           日本の都市再生についてプレゼンさせていただきました。(オンライン)

2019年3月 新書「老いた家 衰えぬ街ー住まいを終活する」(講談社現代新書)が不動産協会賞を受賞!

2017年1月 拙著、「 老いる家 崩れる街-住宅過剰社会の末路 」(講談社現代新書)が新書大賞2017入賞 



2024年4月更新