1. ホーム
  2. Lab.Q&A

Lab.Q&A研究室Q&A

研究室所属を検討している学生さんへ

Q:研究室に所属すると、どんな研究ができますか?

A:主に実験と数理モデリングの研究を行います。
テーマに縛りはないので、学生から興味のあるテーマを提案されたら、当研究室で実施可能かどうかを検討し、できる範囲ですり合わせてテーマを決めるということもあります。研究室のHPに記載されている過去の卒研テーマを参照してもらえると、多様なテーマが実施されていることがわかると思います。

研究室のHPはこちら →

Q. 生物・化学・物理を履修していないけれど、大丈夫ですか?

A. 興味と熱意があれば大丈夫です!
必要な知識は、所属してから勉強して身に付けましょう。当研究室で進めている主な研究テーマの多くは、幅広い分野にまたがった学際領域の研究になるため、そのすべての背景を身に着けている学生はほとんどいません。大切なことは、必要に応じて知識と技術を身に着けていくことができる能力です。

Q. 研究室にコアタイムはありますか?

A. コアタイムはありません。
決められたゼミの時間には集合しなければいけませんが、「毎日この時間にゼミ室にいなければいけない」という時間は設定していません。ゼミの時間も、学期のはじめに各自の時間割と個人事情を集約して、空いている時間帯に設定します。大切なことは、各自が自分の目標と進度に応じてスケジュール設定と管理をできるようになることです。

Q. 就職先に傾向はありますか?

A. 就職先は多方面にわたっており、傾向はありません。
国家公務員、教員、SE、銀行など、当研究室の卒業生は様々な業種に進んでいます。また、毎年1,2名ずつ、大学院進学者がいます。当研究室に残る学生は2年に1名くらいの割合で、残りは学科内の他の研究室や他大の大学院に進んでいます。大学院に進学すると研究に多くの時間を割くことになりますので、進学希望の学生さんには、自分の興味に合うところをしっかりと探すように勧めています。

Q. 1年間の大まかなスケジュールを知りたいです。

A. 学期中は毎週1コマ、全体ゼミと称してすべての学年の学生が集まり、力学系の本読みをします。
3年生が勉強してきて担当箇所を解説し、上級生が質問を通して指導していきます。そのほかに研究打ち合わせと報告会を定期的に行います。 イベントとしては、4月に有志が集まるボーリング大会、6月頃に4年生の中間報告会、8月に英語論文紹介、12月に合同合宿(たいてい清里セミナーハウスに2泊3日で行きます)、2月初旬に卒業論文発表会、2月中旬に修士論文発表会が行われます。イベントの際には懇親会を開催することが多いです。また、研究成果が素晴らしい学生さんがいる場合には、9月、12月、3月あたりに行われる学会、研究会に参加して研究発表を行うこともあります。

一般の方・企業の方へ

Q. どんな研究をしているのですか?

A. 一般的な分類では「物理化学」のなかの「コロイド・界面化学」になります。
ただし、その中ではあまり周知されていない研究で、我々は「非線形科学」と呼んでいる分野になります。エネルギーを小さくする方向に進むという考え方だけでは理解できないような現象を対象として、仕組みを解明し、その動作原理を明らかにしています。例えば、時間周期的に化学状態が変化する反応(化学振動反応と呼ばれています)や空間周期的な模様を作る現象、さらには化学エネルギーを源として(熱エネルギーを介さずに)自発的に運動する微小液滴の開発などを行っています。どれも、まだ産業につながるようなシーズには程遠いですが、既存の考え方では解決できないような課題に対して、新たな視点で切り込むには参考になることもあるかもしれません。 これまでの取材記事をご覧いただくと、一端が垣間見れるかもしれません。

取材記事のリストはこちら

Q. 企業との共同研究などはありますか?

A. 今のところ(2021年1月現在)ありません。
しかし、自己駆動液滴など、面白い成果は出てきているので、チャンスがあればどんどん進めたいと思っています。お気軽にお問い合わせください。

Q. 研究室の学生さんはどのような特徴(知識や技術)がありますか?

A. 学部教育では数学の理論とコンピュータ言語(プログラミング)を主に学んでいる学生です。
そのような数理の力を身に着けた学生が、当研究室では実験を行い、データを取得し、解析するということを行います。テーマによって知識や技術に違いはありますが、実際の実験結果を数理的な視点で読み解く能力、その結果を踏まえて次にやるべきことを検討する力が培われています。

研究者の方へ

Q. どのような研究をしていますか?

A. 非線形非平衡系に現れる自己組織化現象を対象としています。
物理・化学的な現象が主に対象になります。時間構造(リズム)を作る化学反応、空間構造(秩序パターン)を作る現象、自発的に対称性を破って駆動力を得る液滴などが主な研究対象となっています。実際に実験を行い、データを取得し、解析します。さらに、メカニズムを解明するために数理モデルを構築して数値計算を行い、実験結果と比較したり、簡単な力学系の解析を行って必要条件を明らかにしたりします。

Q. どのような人たちと共同研究をしていますか?

A. 主に相補的な関係のある方々と共同研究しています。
例えば、私は高度な数理解析はできないので、数理モデルができたところで数学者に相談して共同研究したり、分子解析が必要になれば分析化学の専門家に相談したりします。 最近は、非線形系の知識を求めて、共同研究を持ちかけられることもあります。近年では、中国の物質化学の専門家から、金属微粒子の自己駆動系の結果が出たけど、解析方法やメカニズムの解明ができないから協力してほしいと相談されたりしました(リンク:業績40)。また、生物の研究者との共同研究にも興味を持っています。

Q. どのような解析方法を用いていますか?

A. 主に動画像解析で勝負しています。
画像解析ソフトの一つであるImageJを駆使して解析を進めています。最近は、既存の方法では欲しいデータが得られないことが多いので、自分でPluginsを作成しています。

画像解析技術の詳細はこちら→