幾何学特論C (2016年度)

Last modified: July 18 2016

明治大学大学院理工学研究科基礎理工学専攻数学系M1向けに開講されている講義で,多様体の復習からガウスボンネの定理までを扱います。

開講曜日・教室

月曜2時限(6706):M1

連絡事項


講義の記録

  1. 4/11 曲面の曲がり具合 -2変数関数のグラフの場合
    2変数関数のグラフが原点でxy平面と接する場合に,グラフの原点の周りの形状がGauss曲率の符号で判別できることを説明した.
    資料:講義で使用したMathematicaのファイル
  2. 4/18 曲面のGauss曲率
    曲面のGauss曲率を定義し,曲面の各点の近傍の形状はその点におけるGauss曲率の符号で判別できることを示した.
  3. 4/25 Gaussの驚きの定理
    曲面のGauss曲率をパラメータ表示から計算するための公式を与えた.また,Gauss曲率がパラメータ表示に依らないことを見た後,Gaussの驚きの定理を紹介した.
  4. 5/2 多様体,滑らかな写像
    多様体,滑らかな写像を定義し,例を説明した.
  5. 5/9 接空間
    多様体の接空間を定式化するために,まず,3次元空間内の曲面の各点の接平面について内在的な(曲面が3次元空間に入っていることを用いない)特徴付けを行った.その結果を踏まえて,多様体の接空間を定式化し,局所座標系に付随して基底がとれることを説明した.
  6. 5/16 ベクトル場
    なめらかなベクトル場とその交換子積について説明した.
  7. 5/23 リーマン計量,単位の分割
    前半でリーマン計量について説明した.後半で単位の分割について説明し,応用としてコンパクト多様体上のリーマン計量の存在を証明した.
  8. 5/30 曲面の測地線
    曲面の測地線について説明した.
  9. 6/6 曲線に沿って平行なベクトル場,共変微分(曲面の場合)
    曲面の場合に,曲線に沿って平行なベクトル場の概念,共変微分とその性質について説明した.
    レポート課題:レポート課題2016
  10. 6/13 共変微分,曲線に沿って平行なベクトル場,測地線(リーマン多様体の場合)
    リーマン多様体上の共変微分,曲線に沿って平行なベクトル場,測地線のが概念を説明した.
  11. 6/20 リーマンの曲率テンソル
    リーマンの曲率テンソルを説明し,曲面の場合には断面曲率がGauss曲率と一致することを条件付きで示した.
  12. 6/27 極座標
    2次元リーマン多様体上の極座標表示を説明し,極座標表示が前回の条件を満たすことを証明した.
  13. 7/4 多様体の向き,リーマン多様体上の積分
    多様体の向きとリーマン多様体上の積分を説明した.
  14. 7/11 測地的三角形に対するGauss-Bonnetの定理
    測地的三角形に対するGauss-Bonnetの定理の証明の準備をした.
  15. 7/18 Gauss-Bonnetの定理
    前半で測地的三角形に対するGauss-Bonnetの定理を証明した.後半ではそれを用いて,大域的なGauss-Bonnetの定理を証明した.
2015年度の講義の内容はこちら
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