宮部研究室ウェブサイト 明治大学理工学部数学科

研究内容紹介〜学部〜

学部で卒業して就職する人には, 確率論または計算論の基礎を学び, 数学を理解することの楽しさを知ってほしいと思っています. ゼミでは論理や確率の世界に現れる様々なパラドックスに焦点を当てて学びます.

ルイス・キャロルのパラドックス
A=B,B=Cという前提があれば,A=Cは結論できるか?
砂山のパラドックス
1粒も砂が無くても砂山である.なぜなら,大量の砂があれば砂山であり, 砂山から1粒取り去っても砂山だからである.
自己言及のパラドックス
「この文は偽である」
ベリーのパラドックス
「19文字以内で記述できない最小の自然数」
ガリレオのパラドックス
自然数と平方数の数は同じか?
モンティ・ホール問題
3つの扉のうち1つに当たりがあるとして,1つの扉を選んだ後, 答えを知っている人がはずれの扉を開けたとする. 扉を変更したほうが良いか?
ペテルブルクのパラドックス
k回続けて当たりが出続けたら2^k円もらえるゲームは期待値が無限大になる.
封筒問題
2つの封筒があり,片方はもう片方の倍の金額のお金が入っている. 交換したほうが得か?
ベルトランのパラドックス
「円に内接する正三角形を考える。その円の弦を1本無作為に選ぶ。その弦が正三角形の辺よりも長くなる確率はどれだけか?」
  • どんな圧縮プログラムに対しても、そのプログラムに入力するとファイル容量が大きくなるようなファイルが存在する。本当だろうか?
  • 「円周率にはどんな並びの数字も含まれている(つまり正規数である)可能性が高い」と聞いたAさんは、次のようなアイディアを思いつく。「もしそうなら、インターネットのダウンロードにかかる時間が大幅に短縮される。なぜならどんなファイルも円周率の何桁目から何桁目という情報さえ送れば良いからだ。」この考えのどこが間違っているだろうか?
  • どんなことでも(それが定まっているならば)YesかNoで答えてもらえる人がいる.ただし,聞けるのは1分に1度だけである.できるだけ情報量が多くかつ価値があるようにするには,何を聞けば良いだろうか.

卒業研究トピック例

計算論

  • 決定不能なパズル,参考文献「チューリングと超パズル」田中一之(東京大学出版会)
  • 微積分の計算可能性について,参考文献「Computable Analysis: An Introduction」Klaus Weihrauch(Springer)

Kolmogorov複雑性

  • Kolmogorov複雑性による素数定理,参考文献「確率と乱数」杉田洋(数学書房)
  • 正規圧縮距離,参考文献「圧縮度にもとづいた汎用な類似度測定法」Vitányi,渡辺治訳,数理科学No.521, Nov 2006.

確率論・統計学・機械学習

  • 数理統計学,参考文献「数理統計学」稲垣宣生(裳華房)
  • ランダムウォーク,ブラウン運動,参考文献「入門確率過程」松原望(東京図書)

研究内容紹介〜大学院〜

修士課程で卒業し就職する人には,数学を専門に学び,研究するという経験をしてもらいたいと思っています. 計算論,数学基礎論,確率論,数理統計学,機械学習などが候補になります.

修士論文トピック例

  • ディオファントス方程式の計算不可能性について,参考文献「Computability and Unsolvability」Martin Davis(Dover)
  • Algorithmic Learning Theory,参考文献「Systems That Learn: An Introduction to Learning Theory」Sanjay Jain, Daniel N. Osherson, James S. Royer and Arun Sharma(The MIT Press)
  • Benfordの法則

研究チャート

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