授業概要
数理コンピュータ科学2(明治大学理工学部 2015年度秋学期水2)
興味のある対象に対して数理モデルを与えるモデリングの手順と,その数理モデルのコンピュータによるシミュレーションの手法を学ぶ.講義では数学の科学における立場と応用可能性について論じる.また乱数を使ったシミュレーションと,微分方程式のシミュレーションの手法をR言語を通じた演習により学ぶ.
具体的な到達目標としては以下.
- モデリングとシミュレーションの概念とその長所・短所を理解する.
- 乱数を使ったシミュレーション,微分方程式のシミュレーションの手法を理解する.
- R言語によりシミュレーションの動画を作成できるようになる.
成績評価の方法
- 試験50%,レポート50%
- レポートは2回,上記の目標に沿ったレポートを提出してもらう.提出の仕方は追って案内する.
- 期末試験は通常の筆記試験で,内容は基本的なプログラミングについて.詳細は追って案内する.
レポートのサンプル
第1回レポート提出
- 締め切りは2015年11月17日(火)日本時間17:00
- サンプルを参考にRmdファイルを作って,knitrでhtml化する
- プログラムの条件として,
- 確率モデルのシミュレーションが題材であること(事前に許可をもらうこと)
- 動画が使われていること
- 必要以上にlibraryを使っていないこと
- webで公開しても問題がないこと
- 提出方法はメール.以下のルールを守ること.
- アドレスはmeiji.ac.jpのものから送ること
- 宛先はmiyabe@meiji.ac.jpとすること
- 件名は「3年16組??番名前,数理コンピュータ科学2レポート」とすること
- Rmdとhtml,スクリプトディレクトリを共に添付ファイルとすること
- 適切な署名をつけること
学生レポート紹介
第2回レポート提出
- 締め切りは2016年1月19日(火)日本時間17:00
- サンプルを参考にRmdファイルを作って,knitrでhtml化する
- プログラムの条件として,
- 微分方程式で記述される現象のシミュレーションが題材であること(事前に許可をもらうこと)
- 動画が使われていること
- 必要以上にlibraryを使っていないこと
- webで公開しても問題がないこと
- 提出方法はメール.以下のルールを守ること.
- アドレスはmeiji.ac.jpのものから送ること
- 宛先はmiyabe@meiji.ac.jpとすること
- 件名は「3年16組??番名前,数理コンピュータ科学2レポート」とすること
- Rmdとhtml,スクリプトディレクトリを共に圧縮して添付ファイルとすること
- 圧縮ファイルは5MBまでとする
- 適切な署名をつけること
学生レポート紹介
期末試験結果
- 試験問題と講評
- 平均点は,問1は順に5.75, 6.375, 5.5, 6.0, 5.375, 3.25, 7.625,問2は7.875,問3は7.25,問4は12.125,問5は6.875で,合計の平均点は74点
参考情報
数理モデルとシミュレーション
- 「シミュレーション」白鳥則郎監修・佐藤文明・斎藤稔・石原進・渡辺尚著(共立出版)
- 「最新モデル化とシミュレーション」正司和彦・高橋参吉著(実教出版)
- 「数理モデリング入門」Mark M. Meerschaert著,佐藤一憲・梶原毅・佐々木徹・竹内康博・宮崎倫子・守田智訳(共立出版)
R言語
- 「Rで学ぶプログラミングの基礎の基礎」舟尾暢男(カットシステム)
- 「RstudioではじめるRプログラミング入門」Garrett Grolemund著,大橋真也監修,長尾高弘翻訳(オライリー)
- 「アート・オブ・Rプログラミング」Norman Matloff著,大橋真也監訳,木下哲也翻訳(オライリー)
- 「Rクックブック」Paul Teetor (著), 大橋 真也 (監訳), 木下 哲也 (翻訳)(オライリー)
オンラインの情報
授業内容
- 9月30日:オリエンテーション,demo,アンケート,Rに慣れよう,Rstudio,ファイル保存,環境,ライブラリのインストール,RMarkdown
- 10月7日:数理モデルとシミュレーション,自由落下
- 10月14日:人口増加,確率統計の基礎(期待値,分散),乱数生成(種,離散の場合)
- 10月21日:確率統計の基礎(密度関数,正規分布),乱数生成(逆関数法,Box-Muller法),中心極限定理シミュレーション
- 10月28日:ポアソン分布と指数分布,待ち行列シミュレーション
- 11月4日:グラフ作成とknitr
- 11月11日:演習
- 11月18日:微分方程式と差分方程式,オイラー法,ルンゲクッタ法
- 11月25日:捕食者モデル
- 12月2日:多体問題(3体問題サンプルソース,動画)
- 12月9日:熱伝導方程式
- 12月16日:粒子法(粒子法サンプルソース,動画)
- 1月13日:誤差解析(ソース1, ソース2, ソース3),演習
- 1月20日:計算時間解析(レポート),統計的解析,演習