本研究所は、政治システムの抜本的な民主化を峻拒しながら、他方で経済システムのタブーなき市場化・商業化を図ることにより、たくましく経済発展を続けてきた現代中国について、歴史、思想、政治、法、社会など、多角的な視点からアプローチすることを目指しています。とりわけ政治と経済の狭間に浸みだし、独自の空間を広げつつある「社会」や「民間」に注目しつつ、この特殊中国的レジームが将来的にどのように変容するのか、その行く手はいかなるものか、いかなる時間的なペースで進展するのかを展望したいと考えています。世界平和に不可欠な中国の民主化をいかに推進するか、そのなかで日本人、日本が果たすべき役割についても追求してまいります。
以上の目的を達成するため、図書出版などを通じた研究成果の公表のほか、市民に開かれたシンポジウム、講演会、ワークショップなど開催し、研究情報の社会的な還元にも努めていきます。