1. 超心理学の社会学

明治大学情報コミュニケーション学部教授
メタ超心理学研究室 石川 幹人

本章では「超心理学」とはどのような研究分野であるかを明らかにし,その社会的位置づけを議論する。そこには「社会学」の研究対象としてふさわしい題材が発見できよう。
 まず,超心理学の研究対象や研究方法論,そして社会への応用を述べる(1-1)。次に,超心理学の簡単な歴史に触れ(1-2),現在の研究コミュニティの様子を概観する(1-3)。そして,本章の中心的話題とも言える懐疑論争を議論する(1-4)。そこでは,奇術師の役割がひとつの問題軸(1-5)となり,本流科学との対決がもうひとつの問題軸となる。後者においては,メディアとの関わりも重要になってくる(1-6)。最後に,超心理学のコミュニティ内部に倫理に反する実態が見つかっていること(1-7),それに対する超心理学コミュニティの自浄努力を述べる(1-8)。

第1章の目次
1-1 超心理学とは何か
1-2 超心理学の歴史
1-3 研究コミュニティ
1-4 懐疑論争
1-5 奇術トリック研究
1-6 メディア研究
1-7 詐欺的行為
1-8 倫理規範


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