Introduction |
ゼミは知的な「ぶつかり稽古」だ! 〜 私の「ゼミ賛歌」に代えて 西川伸一 先日、学生の意識調査に関する論文を読みました。それによれば、「学生時代に打ち込んだことは」と問われて、「アルバイト」と回答する学生が少なくないとのこと。私は深いため息を禁じ得ませんでした。4年間、高い学費を払った対価が「アルバイト」なのか、と。アルバイトをするために大学生をしているとは、なんとも逆立ちしています。 学生であるからには、勉学や読書に打ち込んでほしい。そうならないのは、大学での勉強は達成感を得にくいからではないか、と思いを巡らせました。 高校までならば、成績アップや志望校合格などの勉強の達成感を味わうことができました。アルバイトであれば、バイト代という明確な「達成感」を体得できます。大学生がダブル・スクールに通うのも、難関の「○○試験合格」という達成感を得たいからではないでしょうか。 一方、大学での勉強はそのような即物的な受験勉強を否定するところからはじまります。重要なのは正解を短時間に導き出すことではなく、物事の真理を粘り強く探究することです。そして、真理は必ずしも一つではありません。 たとえば、鈴木宗男元衆院議員と佐藤優元外務省主任分析官は外務省とその外交戦略を私物化した「犯罪者」なのか、「国家の罠」にはまった悲運のスケープゴートなのか。その点で、佐藤優『国家の罠』(新潮社)はたいへん興味深く読むことができます。 それでは、大学での勉強で達成感を満たす「場」はないものでしょうか。私はそれがゼミであると考えます。ゼミに入らない学生生活など、大学生として「無」にちかいとまで極論したくなります。 ゼミでは、学生と教員が様々な意見をぶつけあうことで、真理への接近を目指します。いわば、知的な「ぶつかり稽古」です。「稽古」ですから勝ち負けより、たとえ相手が「横綱」であろうと、物怖じせずに「ぶつかる」ことに意義があります。「稽古」後の達成感は、知的な発汗という爽快なものでしょう。 私たちのゼミの統一テーマは、「現代日本の政治・行政を実体的に分析する」です。それに基づくテキストや卒論テーマについて各自が報告し、討論を行っています。いろいろな見方が交わるなかで互いに理解を深めていきます。また、「脱線」もしょっちゅうで、むしろ歓迎しています。真理の探究は直線的ではなく、むしろ迂回が必要なこともままあるからです。 いずれにせよ、知的な「ぶつかり稽古」に挑んでくるゼミ生たちの愚直な姿勢を、私はとても尊重しています。毎回毎回、知的発汗に大きな達成感を得られるーそんなゼミにしていきたいと常に念じています。 2005年6月13日 |
遠藤 淳
皆さん初めまして、西川ゼミ27期ゼミ長の遠藤淳です!この度は西川ゼミのホームページにお越しいただきありがとうございます! 西川ゼミでは「国家論」を研究テーマとしてゼミ活動を展開しています。スピノザの『国家論』のように「国家の在り方」を追求するゼミ?という印象を抱いた人、あるいは難しくてそもそもよくわからない!と感じた方など、様々な感想をお持ちの方がいらっしゃると思います。 当ゼミでは現代日本の政治や行政に焦点を当て、それらの観点から「日本という国家」について実態的に分析する 、という独特のアプローチで「国家論」の研究に取り組んでいます。授業ではまず教科書の輪読とディスカッションを通じて基礎的な知識から学んでいくので、政治にあまり詳しくないという人でも全く問題ありません!そして夏以降は、各ゼミ生が興味のあるテーマを選んで卒論研究を進めていきます。 通常のゼミ活動の他、半期に一度の校外ゼミでは政党本部に見学に行き、政治家の方の講演を聞いたり、意見を交換するなどの貴重な体験学習もしています。 また、毎年年度末に機関紙『Beyond the State』を発行しています。西川ゼミをもっと知りたい、という方は是非ご一読ください! 昨年度に引き続き、コロナ禍によって大学生活が揺さぶりを受ける中、我々西川ゼミはオンラインでの交流イベントなど、新たな取り組みへと積極的にチャレンジしています。SNS等を通じて日々の様子も発信していきますので、今後とも西川ゼミをよろしくお願いします! 2021年7月23日 |
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