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「第17回 変身立体の作図計算」への補足

補足1.問題の回答

 左の1つ目の図のスペードの足の部分に2本の水平線分があり、その線分上の点は、ハートと1対1対応が取れていません。このままでは点同士の1対1対応に基づいた計算はできません。変身立体を作るためには、この水平線分をどのように扱ったらよいでしょうかというのが問題でした。
 この部分は、二つ目の図に示すように、水平から少しだけずらして斜めの線分にすれば解決します。これによって視線方向(水平線に平行な方向)に1対1対応が取れるようになります。この図ではわかりやすく表すために大げさに斜めにずらしてありますが、実際には、目で見ても分からない程度に少しだけずらすのがよいでしょう。これによって、1対1対応が取れるようになって変身立体の計算ができ、しかも見た目には水平線に見えるのでスペ―ドの足の形が崩れないで済みます。


補足2.講義の中で説明に使った図


 今回の講義は、錯視立体を鑑賞しながら学ぶという今までのスタイルとは少し異なり、計算方法を理解していただくためにたくさん図を使いました。そこで、復習を兼ねてじっくり考えてみたいという方のために、変身立体「四角と三角」の作図設計法の図を ここに置きました。