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「第11回 鏡に浮かぶトランプマーク」への補足

補足1.問題の解答:どのような図形なら、鏡映合成変身立体で作れるか?

 講義で紹介した作り方が適用できるためには、次の条件が満たされればよい。
(1) 水平線で、図形を上下2つの連結な成分(上成分と下成分と呼ぶ)に分割できる。
(2) 下成分を上下逆にしたものと上成分とで、輪郭線上の点が縦方向に順序も揃って1対1対応する。
 左の例では、上下の図形の境界を左端から時計回りにたどっていったとき、縦に並んだ点同士で対応が取れていることが分かります。

補足2.鏡映合成変身立体に関する参考文献

K. Sugihara and M. Moriguchi: Reflexively-Fused Cylinders. Symmetry, vol. 10, no. 7 (2018), p. 275.