[法華経・常不軽菩薩品第二十] The Lotus of the True Law, Chapter XX Bodhisattva Sadāparibhūta [概説] [画像] [漢字だけの原文] [読みかた] [漢文訓読・読み下し] [中国語の発音 ピンイン] [梵文・英訳1] [英訳2] [和音] |
[和音]の項を参照。
CいにGしえのF仏は、 Em知恵が深くて、 Am人間からもE7神々からもAmしたわれていG/Bた。 CほとGけがF世を去ったあと、 Em仏の教えがAm滅びかけて、 E7ひとりの男がAmたちあがっG/Bた。 CおとGこはFみんなを拝み、 Em相手を敬いAm呼びかけました。 「E7必ずみんなAm仏になれまG/Bす。」 CみんGなからF石を投げられ、 EmののしられてもAm拝みつづけた。 FいのGちがC尽きかけたとき、 E7お経の声がAm聞こえてきて、 EmふたたびちからがAm体に満ちG/Bた。 CおとGこは、 F自分をいじめるEmみんなを敬いAmみんなを拝み、 E7みんなを仏のAm道にいれG/Bた。 CおとGこはF寿命を終えて、 Emお経の功徳でAm数かぎりないE7仏に会って、 A仏となった。 Fその男はGわたしです。 E7わたしをAmいじめたみんなも「DみんなはDmかならずAmほとけにFなる」とDmわたしがE7言ったAmとおりになりG/Bます。 CわたGしのF前に今いるEmみなさんたちこそ、 Am昔の前世でE7わたしをいじめたAm人々なのG/Bです。 CわたGしはFみなさんのために、 Emこの最高のAmお経を説いて、 E7仏の世界にAm導いたのです。 DいついつDmまでもAm持ち続Cけましょう。 Gはるかな時のC流れを超えてE7めったに聞けないAmこの法華経を。 G数かぎりないCみほとけたちもE7めったに説かないAmこのお経を。 CわたGしがF世を去ったあともEmこのお経をAm信じてください。 E7広めてください、 Am数かぎりないE7仏と会ってA仏になるため。 |
いわゆる「二十四文字の法華経」として有名なお経。内容は――【自分の備忘用】 常不軽菩薩偈 Verse of Bodhisattva Sad?paribh?ta
— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) August 27, 2023
五線譜(漢訳+日本語訳詞)https://t.co/zxB63rfGok pic.twitter.com/9FrIM9hKmQ
「不専読誦経典、但行礼拝」という、変わった実践を行う人でした。彼は人にあうたびに、
=ふせんどくじゅきょうてん、たんぎょうらいはい / 経典を読誦することを専らにせず、ただ礼拝を行ふのみ
Furthermore, this monk did not concentrate himself on reciting the sutras but only paid homage such that, even when he saw the fourfold assembly from afar, he would go up to them, praise, and pay homage to them,... (translated by BDK)
「我深敬汝等、不敢軽慢。所以者何、汝等皆行菩薩道、当得作仏」と述べ、礼拝しました。迫害を受けても、石を投げられ罵詈雑言を浴びせられても、彼はめげずに相手に対して礼拝し続けました。
=がじんきょうにょとう、ふかんきょうまん。しょいしゃが、にょとうかいぎょうぼさつどう、とうとくさぶつ / 我は深く汝等を敬い、敢えて軽慢せず。所以は何ん、汝等は皆菩薩の道を行じて、当に作仏することを得べければなり
I deeply respect you. I dare not belittle you. Why is this? Because all of you practice the bodhisattva path, and will become buddhas. (translated by BDK)
【参考の和歌】 みる人を常に軽めぬこゝろこそつひには仏の身にはなりぬれ ――赤染衛門 【直訳】見る人を、常に軽んじない心なればこそ、ついに仏の身になったのだ |
宮沢賢治の詩「常不軽菩薩」 https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/53425_43323.html あらめの衣身にまとひ / 城より城をへめぐりつ / 上慢四衆の人ごとに / 菩薩は礼をなしたまふ (われは不軽ぞかれは慢 / こは無明なりしかもあれ / いましも展く法性と / 菩薩は礼をなし給ふ) われ汝等を尊敬す / 敢て軽賤なさざるは / 汝等作仏せん故と / 菩薩は礼をなし給ふ (こゝにわれなくかれもなし / たゞ一乗の法界ぞ / 法界をこそ拝すれと / 菩薩は礼をなし給ふ) |
むかし、カロンゼラレンぼさつ、という人がいました。ちょっと、おかしな人でした。 カロンゼラレンぼさつは、いつもしずかに笑っています。悪いひとたちにあうと、きまって手をあわせ、こう言うのです。 「わたしは、あなたを軽んじられない。あなたをカロンゼラレン。あなたは大切な人です。あなたはいつかほとけになります」 心がねじまがった悪いひとたちは、怒って、カロンゼラレンぼさつを、打ちのめしました。 「もし汝のことばを信ぜば、汝に軽んぜられん。おまえの言葉を信じたら、おまえに軽んじられてしまうだろう」と言い、カロンゼラレンぼさつをぶちのめしました。 カロンゼラレンぼさつは、めげません。みんなからデクノボーと呼ばれても、東へ西へと歩きまわり、北でも南でも人々にむかって手をあわせ、拝みながら言いました。 「わたしは、あなたを軽んじられない。あなたをカロンゼラレン。あなたは大切な人です。あなたはいつかほとけになります」 人々はあきれました。 「汝がごときものは、世に軽んぜられん。おまえみたいなやつは、世の中できっと軽んじられるだろう」 カロンゼラレンぼさつは、あきらめません。雨の日も風の日も、人々にむかって手をあわせて拝みつづけます。病気のこどもにも、つかれた母親にも、死にそうな人にも、けんかをしている人にも、カロンゼラレンぼさつは手をあわせて拝みながら、 「わたしは、あなたを軽んじられない。あなたをカロンゼラレン。あなたは大切な人です。あなたはいつかほとけになります」 と言いました。 やがて、ひとり、ふたり、と、鏡のようにカロンゼラレンぼさつを拝みかえす人があらわれました。すこしづつ、人々の心はひらきました。 人から軽く見られていたカロンゼラレンぼさつは、人から軽んぜられないカロンゼラレンぼさつになったのです。 |
【自分の備忘用です】 島地大等(1875-1927)『漢和対照 妙法蓮華経』より、常不軽菩薩品第二十の末尾の偈。常不軽菩薩 Bodhisattva Sad?paribh?ta は、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の「デクノボー」のモデルらしです。https://t.co/bKexDcR3Ry pic.twitter.com/RNjQaDJBXg
— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) September 5, 2022
【自分の備忘用です】
— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) September 6, 2022
法華経・常不軽菩薩品第二十
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【自分の備忘用です】
— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) September 6, 2022
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ローマ数字【自分の備忘用です】
— 加藤徹(KATO Toru) (@katotoru1963) September 8, 2022
法華経・常不軽菩薩品第二十 偈 和音
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【歌の前の導入の語り】 C雨にもG負けず F風にも負けず Em雪にも夏のAm暑さにも負けぬ E7丈夫な体をAmもち 欲はE7なく 決してAm怒らず いつもE7静かに笑ってAmいる(G)。 C一日にG玄米F四合と 味噌とEm少しの野菜を食べ Amあらゆることを E7自分を勘定にAm入れずに よく見聞きしE7わかり そしてAm忘れず(G)。 C野原のG松のF林の蔭の Em小さな萓ぶきのAm小屋にいて E7東に病気のAm子どもあれば E7行って看病Amしてやり(G)、 C西にG疲れたF母あれば Em行ってそのAm稲の束を負い、 F南に死にそうなG人あれば E7行って「怖がらなくてもAmいい」と言い D北にDm喧嘩やAm訴訟がCあれば E7つまらないからAmやめろと言い(G)、 CヒドリのGときはF涙を流し Em寒さの夏はAmオロオロ歩き(G) CみんなにGデクノボーとF呼ばれ 褒められEmもせず 苦にもAmされず ――E7そういう者に Aわたしはなりたい |