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コンサーティーナ入門 FAQ

最初の公開2011-10-23 最新の更新2017/8/14

【問】コンサーティーナのプロの演奏者は、多いんですか?
【答】「コンサーティーナの演奏だけで生活する」プロ奏者は少ないです。アイルランドのノエル・ヒル(Noel Hill)さんとか、海外でも少数です。
 もちろん、プロの音楽家でコンサーティーナも弾く人は世の中にたくさんいます。しかし、コンサーティーナだけでなく、他の楽器も弾く人が多いです。
 例えば、アングロ・コンサーティーナの弾き方を音楽教室で教えている長坂憲道先生は、V-Accordionのプロ奏者で、楽器全般なんでもできるかたです。
 イングリッシュ・コンサーティーナのプロである三浦みゆき先生も、ピアノ鍵盤式の普通のアコーディオンの先生でもあります。
 音楽家の守安功・守安雅子ご夫妻も、アイルランドの曲をアングロ・コンサーティーナで弾きますが、他の楽器もいろいろ弾かれます。
 プロのコンサーティーナ奏者とは、どんな人か。この問題を考える上で、  コンサーティーナ奏者を意味する英単語は、示唆的です。
 例えば、ピアノ奏者を意味する英語には、piano player(ピアノ・プレイヤー)とpianist(ピアニスト)があります。
 ピアニストは、クラシックの上品な曲を弾く人とか、楽譜の読み書きもちゃんとできる人とか、腕前はプロ並みとか、高級なグランド・ピアノを弾くとか、そんなイメージがあります。
 ピアノ・プレイヤーは、もっと幅が広く、ピアノを遊び感覚で楽しみながら弾く人も含みます。楽譜の読み書きができない人でも、 西部劇に出てくるような調律の狂ったボロなピアノを弾く人でも、 ピアノでplay(遊ぶ、演奏する、など多くの意味あり)できる人は、ピアノ・プレイヤーです。
 そして、ピアノの本物のプロは、ピアニストとピアノ・プレイヤーの両方のフィーリングを究めた人です。
 バイオリン奏者も、バイオリニスト(violinst)とフィドラー(fiddler)では、弾く楽器も、曲も、社会階層も、全く別物という感じがします。
 では、コンサーティーナ奏者はどうでしょう?
 英語では、コンサーティーナ・プレイヤー(concertina-player)と、コンサーティーニスト(concertinist)の2種類があります。前者は遊び心が豊かなフィドラー的な演奏者、後者は専門知識や技術が豊かなピアニスト的な演奏者を指す傾向があります。プロ奏者は両方の素質を自分の中に持っている人が多いような気がします。
 日本にはときどきアイルランドからプロのコンサーティーナ演奏家が来日し、講習会が開催されることがあります。写真をクリック。

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