HOME > 授業教材集 > このページ

講演会 中国語から見る中国人の心のヒミツ
〜アルとイルを区別しない中国人と、有と在の違いに苦労する日本人〜

最新の更新2026年9月8日   最初の公開2026年9月5日

  1. 開催情報と注意
  2. 教養と専門の中国語
  3. 原風景と文法の「憲法」
  4. “有”と“在”の違い
  5. 日本人に印象的な中国語の表現
  6. ミニリンク



🏮開催情報🏮

ハオ中国語アカデミー 講演会
テーマ:中国語から見る中国人の心のヒミツ 〜アルとイルを区別しない中国人と、有と在の違いに苦労する日本人〜
講師:加藤徹(かとう とおる) 日本中国語検定協会理事 NHK「中国語!ナビ」講師
 
以下、公演のチラシ(PDF)や公式サイトからの情報。
■日時:2026年9月27日(日)13:00-15:00 ※質疑応答含む
■開催場所:(株)イーオン東京本社(日土地西新宿ビル 16階)
      東京都新宿区西新宿6-10-1
      アクセス:東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」2番出口徒歩3分
■参加費用:無料   ※事前申し込みが必要。こちらをクリック。先着順。
■参加形式:会場80名/オンライン400名
■申込期限:2026年9月25日(金)18:00

“有”と“在”から知る中国語の面白さ!
日本語では「ある(非情)」と「いる(有情)」を使い分けますが、中国語では「有(不定)」と「在(特定)」を区別します。 これは単なる文法の違いではなく、物事の「性質」と「見え方」のどちらを重視するかという発想の違いにも関わっています。 中国語の語順や量詞(助数詞)など、初級レベルの学習事項を手がかりに、中国語の面白さと奥深さ、そして中国人のものの考え方を楽しく探ります。

加藤徹先生からのメッセージ
中国語学習では、単語や文法を覚えるだけでなく、その根底にある中国人の考え方や世界観を感じ取ることも大切です。 日本語と中国語の本質的な違いを知ることは、中国語の学習をより楽しく、より深いものにしてくれます。 また、そのような理解は中国語検定試験などのテストの学習にも役立ちます。 文法や語法を、単なる暗記ではなく、納得しながら身につける助けになります。

加藤徹(かとう とおる)先生 プロフィール
明治大学法学部教授/日本中国語検定協会理事1963年東京都生まれ。東京大学中文科、同・大学院で中国の文学と文化を専攻、文学修士(東京大学大学院人文科学研究科・博士課程単位取得満期退学)。広島大学総合科学部助教授などを経て、現在、明治大学法学部教授。専門は京劇(中国の伝統演劇)。著書に『京劇』(中公新書・2002年度サントリー学芸賞受賞)、『?文功』(中央公論新社・2004年)、『西太后』(中公新書・2005年)、『貝と羊の中国人』(新潮新書・2006年)、『梅蘭芳』(ビジネス社・2009年)などがある。

注意とお願い
 以下は、中国語でさんざん苦労してきた日本人である私が、中国語を「頭で理解する」だけでなく「感覚でつかむ」ために、あえて独断と偏見をたっぷり交えて作った、比喩的な説明です。
 言語学的な定説では、全然ありません(^^;;
 「紙芝居式」「映画監督の視点」「タイムマシン式」など、いかにもそれらしい名前も出てきますが、私が勝手にそう言っているだけです。 学術論文的な発表だと勘違いしないでください(そんな人は絶対にいないと思いますが 汗)。
 とはいえ、中国語を勉強していて「なんでこんな言い方をするんだ?」と首をかしげたとき、ちょっと違った角度から眺めてみるための、頭の体操にはなるかもしれません。
 というわけで、話半分、いや、話三分の一くらいで、お楽しみくださると嬉しいです。


🏮 教養と専門の中国語 🏮

 教養はGPS的な地図。専門は武器。
 「フリーランス」は「自由な槍」。
 中国語は地図にもなるし、武器にもなります。
 今日は、教養寄りのお話しをします。

 一口に「中国語の先生」と言っても、中国語学を専門とする先生もいれば、中国文学や、政治学、経済学、社会学など他の分野が専門で中国語を研究教育のツールとしている先生もいます。
 さる2026年3月18日にハオ中国語アカデミーで「ことばと文化」の講演をした内田慶市先生も、今回講演する私も中検(日本中国語検定協会)の役員(https://www.chuken.gr.jp/association/organization.html)です。
 ネットで中検の『中国語の環』(無料)を読むと、一口に中国語の先生と言っても、それぞれの専門分野や仕事の内容は千差万別であることがわかります。



🏮 原風景 🏮

 日本語も中国語も、世代を超えて受け継がれてきた「世代累積型集団創作」の産物です。
 先祖代々、有名・無名を問わず、無数の人々が積み重ねてきた生活の中から生まれた文化的遺産です。 人々が何を恐れ、何を喜び、何を楽しみ、どんな無数の出会いと別れを重ねてきたのか。その果てに生まれた言葉を、私たちは母語として受け継いでいます。 私たちもまた、日常生活の中で母語を使うことで、無意識に母語に何かをつけ加え、あるいは何かを削り、次の世代に渡すのです。
 日本語も中国語も、それぞれの民族やエスニック・グループの歴史と生き方そのものです。そして、あなたや私の、自分自身の「心のソースコード」を理解するための一次資料でもあります。

 ここで、日本語と中国語の「原風景」について、あえて不正確なステレオタイプを述べると、

日本語の原風景:島国、詫び寂びの茶室 cf.
google 画像検索「茶道 茶会」
中国語の原風景:大陸、にぎやかな市場 cf.20230518.html
   こちらのYouTube動画の121秒目から [クリック]

日本語は内向性(introversion)、中国語は外向性(extraversion)の表現に適した言語となりました(このあたりは加藤徹個人の独断と偏見です)。

中国の人口は昔から日本のざっと10倍!
 人口が10倍ということは、出会いの組み合わせ(チャンス)は100倍ということである(N二乗の法則)。
 中国語は「人間社会の中を動く(“人挪活,树挪死 。Rén nuó huó, shù nuó sǐ.”)」「商人気質」「わかりやすく主張しあう」という社会思潮に適応した言葉です。
 中国語の原風景「常に動いている多くの人々」を思い出すと、「なぜ中国語には声調があるのか」「なぜ中国語では動詞とか打ち消しの副詞とか、結論を先に言うのか」「なぜ中国語は“我”とか“你”とか代名詞を多めに使うのか」「なぜ中国語は今も表音文字ではなく漢字(表語文字)を使うのか」など、 中国語の特徴が、いろいろ納得できます。

 以下、NHK『中国語!ナビ』テキスト 2025年8月号4頁「講師からのメッセージ」を自己引用。
引用開始。
中国語文法の「憲法」を知ろう

 中国語学習も5か月め。ここで、中国語ネイティブの心の動き方の傾向を、ざっくり説明します。以下は中国語文法の、いわば「憲法」と言うべきものです。

●直観重視 中国語は直観(intuition)重視。単語を、禅寺の石庭の石のようにポンポンと並べるだけで「あとは悟りなさい」。日本語や英語は分析(analysis)重視なので、単語の語形変化とか活用とか、文法がくどくどしく、複雑になる。
●視覚優位 中国人は具体的なイメージが好き。だから漢字も好き。中国語の量詞(助数詞)も外見重視。“蛇”shé(ヘビ)も“裙子”qúnzi(スカート)も“路”lù(道)も、細長いからみんな“(条) ” tiáo。 「1匹のヘビ」「1着のスカート」「1本の道」より簡単。
●紙芝居的 もしくはショートムービー的。単語の順番は、なるべく物事が起きる順番どおりに並べる。いわゆる「存現文(そんげんぶん)」や「補語」(後日学習します)の本質も、これ。
●結論先行文 中国語は、三国志的な人間関係に強い「結論先行文」(先手必勝文)。語順は SVO 式(主語+動詞+目的語)。 “我不吃饭 !”Wǒ bù chī fàn!(ご飯は食べない)と最初にビシッと“不”と言う。日本語は「私は、ご飯を食べま ・・・ す / せん…とは言いま…」と周囲の顔色をうかがいながらの「結論先延ばし文」(SOV 式)。
●タイムマシン式 中国人は過去や未来も「現在形」で語る。日時を示す言葉が出た瞬間、「自分」は過去や未来に飛び、目の前の状況を実況中継的に語る。ちなみに英語は「望遠鏡式」。「自分」は常に「現在」に固定。

 どうです ? 簡単ですね。え ? 難しい ? 大丈夫。中国語の例文を覚えてゆくと、自然に上記の「憲法」も、なんとなくわかってきます。

加藤 徹

自己引用終了。以下「巻頭言」のおまけ 


🏮 “有”と“在”の違い 🏮

日本人のこだわり:「いる」(有情)と「ある」(非情)の区別
中国人のこだわり:“在”(ズームアウト)と“有”(ズームイン)

 参考記事1 内田慶市「“有”と“在”,そして「隕石」― 言葉の面白さ」
  (日本中国語検定協会『
中国語の環』第120号 2022年4月 9頁 PDF)
 参考記事2 「【台湾華語・初級】「有」と「在」の使い分けは…?」
  (ハオ中国語アカデミー 中国語&台湾華語 梅田校ブログ 投稿日: 2022年10月18日 更新日: 2022年11月29日)

問題 以下の中国語を日本語に訳してください。

   她在家里。Tā zài jiāli.   彼女は家にいます。

   家里有人。Jiāli yǒu rén. 家に誰かいます。

以下、NHK『中国語!ナビ』テキスト 2025年7月号4頁「講師からのメッセージ」を自己引用。引用開始。
文法の本質は心のこだわりポイント

 語学の勉強は、発音をまね、単語を増やし、文法を理解すること。今月号くらいから文法の説明もじわじわ出てきます。
 文法と言うと、小難しい「言葉のルール集」というイメージがありますよね。でも、文法の本質は実は「心の動きかたのくせ」です。私たちの心に世界はどう映るか、それをどう伝えるか。そのくせとか、こだわりの積み重ねです。
 例えば「ある」という表現をめぐるこだわり。
 日本人は「有情(うじょう)」と「非情(ひじょう)」の区別にこだわります。「あそこに梨の木がある」と「あそこにふなっしーがいる」の使い分けは、子どもでもできます。梨の木は植物なので、笑ったり泣いたり痛がったりしない(非情)。梨の妖精ふなっしーは表情豊かな心をもつ(有情)。「私には家族がある」と「私には家族がいる」の区別も同様。前者は「扶養家族」のような制度的ニュアンス。後者は父ちゃん、母ちゃんのような、心をもつ生身の家族。
 中国語は、有情と非情の区別は重視しません。そのかわり「世界を、心というスクリーンにどんな順番で映すか」という語順に、とてもこだわる。同じ「ある」でも、カメラのズームアップ的視点でモヤッとある“有”と、カメラの引きの視点でしっかりとある“在”を、使い分ける。詳しくは本文の説明をお読みください。
 文法は、専門用語で抽象的に理解すると、とっつきにくい。でも「心の動き」を追体験しながら具体的な絵を思い浮かべれば、子どもでもすんなりわかります。

以下、NHK ONE の「中国語ナビ」https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-WLLM23M1P6/ep/MKQQ88Q76Zより引用。閲覧日2026年9月8日。引用開始
中国語!ナビ
(21)「在」と「有」意味用法の違い/時刻の表現
配信中
放送日Eテレ9月2日(水) 午後11:00
配信期限9月9日(水) 午後11:20
中国語の動詞「在」と「有」は、日本語に訳すと同じ「ある/いる」になりますが、意味用法が異なります。ポイントは映画監督目線!?▽とっておき動詞!50▽剛力彩芽劇場▽日常会話でよく使う「時刻の言い方」。時刻によってはあるルールが存在します。特に2時の時は注意が必要。クイズ形式で楽しく学んでいきます!
引用終了



🏮 日本人に印象的な中国語の表現 🏮

中国人にとってあたりまえな表現なのに、日本人の中国語学習者はビックリする。そんな例をいくつかあげます。
日本人学習者のみなさん! 以下の中国語の意味がわかりますか?
中国語を母語とするネイティブのみなさん! 私たち日本人がどこに違和感を感じるのか、わかりますか?
  1. 我给你倒好茶了。Wǒ gěi nǐ dàohǎo chá le.
  2. 下雨了。Xià yǔ le.
  3. 我来了!Wǒ lái le!
  4. 我也学中文。Wǒ yě xué Zhōngwén.
  5. 两千零二十块。Liǎngqiān líng èrshí kuài.
  6. 昨天我不能上网。Zuótiān wǒ bù néng shàngwǎng.
    昨天我没能上网。Zuótiān wǒ méi néng shàngwǎng.
  7. 这条狗是公的吗?Zhè tiáo gǒu shì gōng de ma?
  8. 明天我们去大阪玩儿。Míngtiān wǒmen qù Dàbǎn wánr.

以下では、日本人学習者が抱きやすい「違和感」を紹介します。ただし、その多くは、中国語の文法を日本語の文法感覚から理解しようとすることによって生じるものです。
中国語には中国語なりの「ものの見方」や「言葉の組み立て方」があります。日本語の常識をいったん脇に置いて、中国語の側から眺めてみましょう。
なお、以下の説明も、私の独断と偏見です。中国語のネイティブや、中国語を専門とする先生が見たら「えっ?」と違和感を感じると思いますので、内緒にしておいてくださいね。
  1. 「お茶が入りました」を、中国人は「私は、あなたにちゃんとうまくお茶をいれてあげた」って言うの? なんて恩着せがましい!
    (陰の声:誤解です。中国人からすると「お茶が入りました」と自動詞で言わないと恩着せがましく感じてしまう日本人の神経質さが、ちょっとビックリです。お茶はひとりでに入るわけがないのに)
  2. 「雨が降ってきました」を、中国人はなんでד雨下了。”と言わないの? ソンゲンブン(存現文)に近い構造、と言われても、ソンゲンブンなんて理解できないよ。
    (陰の声:主語とか目的語という西洋由来の文法用語を、いったん忘れましょう。中国人の感覚である「紙芝居的な語順」「映画監督の視点」からすると、この語順が自然で合理的です。 1枚目の絵(頭の上に冷たいものを感じる)「あ、なんか降ってきた。蝉のおしっこか? エアコンの室外機の水滴か?」、2枚目の絵(空を見上げ)「雨」、3枚目の絵(確認して納得した顔)「そういうことか」)
    参考 ハオ中国語アカデミー博多校ブログ「
    雨が降りました。中国語で何と言いますか?」投稿日: 2019年7月29日
  3. 「私は来ましたよ(完了)」と「いま行くよ(新事態発生)」の2つの意味があるって? 全然違う意味なのに、“我来了!”で言えちゃうなんて、中国語に文法は無いのかよ!? 「了1(動態助詞)」は完了、「了2(語気助詞)」は状況変化、だなんて、そんな説明、難しすぎるよ。
    (陰の声:はい。中国人は日常生活で、いちいち頭で「了1(動態助詞)」と「了2(語気助詞)」の区別なんて考えず、自然に口にします。 “了”の本質は「変化の念押しの気持ち」です。そもそも、助詞の本質は字面ではなく発音です。de ne le (舌尖音)の助詞(“〜的、〜呢、〜了”)に共通するのは「120%の肯定、なのだ!」という念押しの気持ち。 leのネチョっと舌先をつける感覚から、変化の念押しを感じてください。映画『燃えよドラゴン』でブルース・リーが語った教えは、中国語の助詞を理解する上でも有効です。 “Don't think. Feel. It is like a finger pointing a way to the moon. Don't concentrate on the finger.” 参考 https://youtu.be/_pWsaaWsRg4?si=ySPLHSiNQ7HJCr-M&t=63)
  4. 「私も中国語を勉強します」と「私は中国語も勉強します」が、両方とも“我也学中文。”だって!? 中国語はなんて曖昧で非論理的な言葉なんだ。どうやって区別するの?
    (陰の声:中国語は明晰で合理的な言葉ですよ。この文も、前後の文脈とか、会話であれば話者の微妙な語調の使い分けで解釈が決まります)
  5. 「2020元」って金額を、どうして中国人はすなおに「二千二十元」って言えないの? 2が全部“两”(両)になるならともかく、“两”と“二”が混在するなんて。しかも“”(零)って、なんじゃこりゃ。 お金の単位に“块”(塊)という「あだ名」をつけて使うなんて、理解できん。
    (陰の声:中国人は商人気質、日本人は職人気質。数字の表現は、中国人のほうが厳密です。日本でも、そろばんの読み上げ算のときは、中国語の“”に相当する「とんで」を入れます。 山分けにできる2は“两”、山分けできない(助数詞など)とか山分けするつもりがない(端数など)の2は“二”、という区別にも、商人気質を感じます)
  6. 「昨日、ネットに接続できませんでした」が、接続できなかった理由によって、“昨天我能上网。”と“昨天我能上网。”の2つの言い方があるって、どういうこと? 中国語は細かすぎる。 「昨日はネット障害で接続できなかった」なら“昨天我能上网。”で、「昨日は時間がなくて接続できなかった」なら“昨天我能上网。”だなんて、難しすぎる!
    (陰の声:中国語の「タイムマシン式」および「紙芝居的」の感覚で、この区別は簡単に説明できますよ。
    “昨天我能上网。”は、中国人は“昨天”(きのう)という単語が出てきた時点で、自分(の視点)がビヨヨ〜ンと過去の昨日に飛び、 昨日の時点の“”(私)が“能上网。”(ネットにつながれない!)と焦る。“不能”は「能力・条件・規則などのためにできない」ので、ネット障害などが原因だった可能性がある。 同様に“昨天我能上网。”は「昨日の時点の私」が「ネットにつながれなかったなあ」とつぶやく感じ。 “没能”は「チャンスや可能性はあったけど、結果として実現できなかった」というニュアンスになり、つまり、忙しすぎてネットを見る時間がなかった、などの状況にあいます。
    ちなみに、中検『中国語の環』第130号の魯暁琨先生の記事「紛らわしい文法表現 “不能”と“没能”」では、
    小李的婚礼你去了吗?(李さんの結婚式に参加しましたか。)
    a 不能去,我跟他一见面就吵架。
    (わたしは行けませんでした。彼とは顔を合わすと即喧嘩ですから。)
    b 没能去,他结婚那天我出差了。
    (わたしは行けませんでした。彼の結婚式の日にあいにく出張でした。)
    という文例で、“不能〜”と“没能〜”の違いが、文法的に精密に説明されています。)
  7. 「この犬はオスですか?」という文の中国語は不可解。「この犬」は“这狗”だけでわかるはずでしょ? なんで“”という量詞(助数詞)を入れるの? “这一狗”(この一匹の犬)の「一」という数字があればまだしも。 それに“公”って、何? 「私的ではない、公的な犬」なのかと思っちゃったよ。え? 「“公”は区別詞だから“的”とか何かを後ろに加えることが必要」? 区別詞なんて、わけのわからん文法用語は、もうやめてくれ〜!
    (影の声:中国語は「視覚優位」の言葉でしたよね。“”などの量詞(助数詞)は、日本の古文の枕詞(まくらことば)的な役割もあります。 「この、これから何か細長いものを言うぞ、細長いものをイメージしろ、準備はいいか、犬」です。 紙芝居的、ないし映画的に言うと、まず、細長い影やシルエットをぼんやり示して視聴者に心の準備をさせたあと、イヌ、という明確な姿を示す、というテクニックです。 特に主語は大事ですから、枕詞的なクッションとして形を暗示する量詞を名詞の前に置くことで、相手の心の中に明確なイメージを結ぶようにします。 「区別詞」は、例えば中国語ではなぜ“×我是男。”とは言えず“我是男的。”とか“我是男性。”などとしか言えないのか、ということを説明するための文法用語ですが、初心者は理解できなくて構いません。)
  8. 「明日、私たちは大阪に遊びに行きます」って、語順に違和感がある。動詞“去”(行く)と動詞“玩儿”(遊ぶ)で“大阪”をサンドイッチするのはなぜ? 「遊びに行く」なら“玩儿去”とか“去玩儿”とか、2つの動詞をつなげて言うほうがいいじゃん!
    (影の声:中国語は語順が決め手。中国語文法の「憲法」の「紙芝居的」を思い出して、頭の中で紙芝居ないしショートムービーを作ると、納得できるでしょう。 1枚目の絵は「(カレンダーがめくられ)明日」。2枚目は「(主人公が画面に登場)私たち」。3枚目は「私たちが移動する」絵。4枚目は「(着いたぞ! ここが)大阪だ!」 5枚目は「(私たちが大阪で)遊ぶ」絵。時系列的順番そのままで、わかりやすいです。)


🏮 ミニリンク 🏮

[一番上]


HOME > 授業教材集 > このページ