山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁 |
山川、域を異にすれども 風月、天を同じうす 諸の仏子に寄せて 共に来縁を結ばん |
サンセン、イキをコトにすれども フウゲツ、テンをオナじうす モロモロのブッシにヨせて トモにライエンをムスばん |
去年今夜待清涼 秋思詩篇独断腸 恩賜御衣今在此 捧持毎日拜余香 |
去年の今夜 清涼に待す 秋思の詩篇 独り断腸 恩賜の御衣は今此こに在り 捧持して 毎日余香を拝す |
キョネンのコンヤ、セイリョウにジす シュウシのシヘン、ヒトりダンチョウ オンシのギョイはイマ、ココにアり ホウジしてマイニチ、ヨコウをハイす |
秀句寒哦五十年 愧泥乃祖洞曹禅 秋風忽洒小時涙 夜雨青燈白髪前 |
秀句 寒哦す 五十年 愧ずらくは乃祖 洞曹の禅に泥みしことを 秋風に忽ち洒ぐ小時の涙 夜雨青燈 白髪の前 |
シュウク カンガす ゴジュウネン ハずらくはダイソ、トウソウのゼンにナズみしことを シュウフウにタチマちソソぐショウジのナミダ ヤウ セイトウ ハクハツのマエ |
空山緑樹雨晴辰 残月杜鵑呼夢頻 旅館一声帰思切 天涯瞻恋蜀城春 |
空山の緑樹 雨 晴れし辰 残月の杜鵑 夢を呼ぶこと頻り 旅館の一声 帰思 切にして 天涯に瞻恋す 蜀城の春 |
クウザンのリョクジュ アメ ハれしトキ ザンゲツのトケン ユメをヨぶことシキり リョカンのイッセイ ジョウシ セツにして テンガイにセンレンす ショクジョウのハル |
馬上少年過 時平白髪多 残躯天所赦 不楽是如何 |
馬上 少年過ぐ 時 平かにして白髪多し 残躯 天の赦す所 楽しまずんば是れ如何せん |
バジョウ ショウネン スぐ トキ タイらかにして ハクハツ オオし ザンク テンのユルすトコロ タノシマズンバ コれ イカンせん |
鞭声粛粛夜過河 暁見千兵擁大牙 遺恨十年磨一剣 流星光底逸長蛇 |
鞭声 粛粛 夜河を過る 暁に見る 千兵の大牙を擁するを 遺恨なり十年 一剣を磨き 流星 光底 長蛇を逸す |
ベンセイ シュクシュク ヨル カワをワタる アカツキにミる センペイのタイガをヨウするを イコンなりジュウネン イッケンをミガき リュウセイ コウテイ チョウダをイッす |
内憂外患迫吾州 正是存亡危急秋 唯為邦君為家国 焦心砕骨又何愁 |
内憂外患 吾が州に迫る 正に是れ 存亡危急の秋 唯 邦君の為 家国の為 焦心砕骨 又何ぞ愁えん |
ナイユウガイカン ワがシュウにセマる マサにコれ ソンボウ キキュウのトキ タダ ホウクンのタメ カコクのタメ ショウシン サイコツ マタ ナンぞウレえん |
曾是英雄手裏軽 南洋風雨幾回驚 士魂空寄宝刀去 三尺芒光今尚明 |
曾て是れ英雄の手裏に軽し 南洋の風雨、幾回か驚く 士魂 空しく宝刀に寄せ去り 三尺の芒光、今 尚ほ明かなり |
カツてコれ エイユウのシュリにカロし ナンヨウのフウウ イクタビかオドロく シコン ムナしくホウトウにヨせサり サンジャクのボウコウ イマ ナおアキラかなり |
仰臥人如唖 黙然見大空 大空雲不動 終日杳相同 |
仰臥して 人 唖の如し 黙然として大空を看る 大空 雲 動かず 終日 杳として相同じ |
ギョウガして ヒト オシのゴトし モクネンとして タイクウをミる タイクウ クモ ウゴかず シュウジツ ヨウとしてアイオナじ |
爾霊山嶮豈攀難 男子功名期克艱 銕血覆山山形改 万人斉仰爾霊山 |
爾霊山 嶮なれども 豈に攀ぢ難からんや 男子の功名 克艱を期す 鉄血、山を覆ひて 山形改まる 万人 斉しく仰ぐ爾霊山 |
ニレイサン ケンなれども アにヨじガタからんや ダンシのコウミョウ コクカンをキす テッケツ ヤマをオオいて サンケイ アラタまる バンニン ヒトしくアオぐ ニレイサン |
不管春寒飛雪斜 喜君来訪暫停車 葉山歓会興何尽 共賞園梅幾樹花 |
管せず 春 寒くして 飛雪 斜なるを 喜ぶ 君の来訪して暫く車を停むるを 葉山の歓会 興何ぞ尽きん 共に賞せん 園梅 幾樹の花 |
カンせず ハル サムくしてヒセツ ナナメなるを ヨロコぶ キミのライホウして シバラく クルマをトドむるを ハヤマのカンカイ キョウ ナンぞツきん トモにショウせん エンバイ イクジュのハナ |