軍備管理・軍縮や国際人道法と呼ばれる分野の先行研究には、この分野における議論や施策を基礎づける概念枠組みを批判的に考察する研究が極めて少ない。
本書は、歴史学、法学、安全保障研究・国際関係論の研究者による学際的・国際的な共同研究を通じて、この分野の議論や施策の発想や概念枠組み自体の自明性を問い直す試みである。
ダムダム弾、攻撃的兵器、大量破壊兵器、地雷、クラスター弾など、特定の兵器をタブー視する近現代の発想や概念は、いかに構築され変容したのか。
本書は、各時代の特定の兵器を「パーリア」(他の兵器に比べて特段に憎悪すべき存在)と捉えて他の兵器から切り分ける発想や、それを基礎づける概念枠組みの構築と変遷の歴史を紐解いていく。
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