ICTメディア編集1 2025516日 「画像処理:フィルタ処理」 p.

 

「フィルタ処理」

フィルタ処理とは,基となる画像の明るさや色の情報であるピクセル(画素)毎の値を,各ピクセルとその周辺のピクセルの値を使って,新たにピクセル値を生成していく画像処理です.

これまで,ディジタル画像は,画素毎に明るさや色の数値データ(ピクセル値)を様々に処理できることで,切り取りや合成などが簡単であると学んできました.ここで学ぶ「フィルタ」は,このピクセル値を様々に計算処理することで,画像を処理するものです.

フィルタ行列は,新たに値を生成するためのルールとなるもので,基の画像を濾過(ろか)して新たな画像を生成するフィルタ処理のキーである.

 

フィルタを用いた画像処理の例として,画像のシャープ化・ぼかし・エンボス加工・エッジ抽出などがあげられます.このように,フィルタ処理を行うことによって,基の画像が,シャープ(明瞭)になったりぼかされたりした画像が新たに得られることになります.

フィルタは、ィルタ行列 (フィルタマトリックス)と呼ばれる数列からなっており,このフィルタ行列の値の違いによって,様々な効果をもった画像処理がなされます.

 

 

フィルタの処理例)

フィルタ行列は,奇数の行と列からなる格子状の数列です.ここでは簡単化のために5行5列(5X5)のフィルタの処理例をみてみます。

下の図では,一番右のピクセル値と書かれた格子の中に数値が入っているものが、基の画像の明るさを示す値だと思ってください。それをフィルタ行列(ここではピクセルマトリックスと書かれた部分)で処理した場合、基のピクセル値では,真ん中の「2」という値が,処理後にどのような数値になるかを計算しています。この例では、処理後には「0」になっています。

 

      

 

この説明だけでは,フィルタ処理の原理と流れがわかりにくいので,次のページに,フィルタ処理の原理と流れを説明していきます.

 

   

   加藤晋のページへ | ICTメディア編集1 | フィルタ処理の原理と流れ