2025530日 

 

CG(コンピュータ・グラフィック)の歴史

   簡単な歴史を以下に紹介します

   CGComputer Graphics)の歴史について

1946年

(昭和21年)

ENIAC Electronic Numerical Integrator and Computer

:世界初?のコンピュータ:電子回路式(軍事目的)

アメリカ:ペンシルバニア大,J.P.エッカートとJ.W.モークリー

砲弾の弾道計算を行うため.弾道の微分方程式の解10桁を3秒.加算5000回/秒

ICやトランジスタではなく,真空管(18000本)を使用.消費電力140KW,約45m,約30トン,プログラムは,コンピュータの配線変更で実現

http://www.seas.upenn.edu/about-seas/eniac/

 

EDSAC:実用的なプログラム内蔵方式の世界初のコンピュータ(1949)

 イギリス、ケンブリッジ大学

 http://www.cl.cam.ac.uk/Relics/archive_photos.html#EDSACI

 

1950年代

CG:米国防計画「SAGE
目的:コンピュータとの会話を容易にするため(GUIなど)

コンピュータの取り扱いを専門家だけでなく,オペレータでも容易にするため,グラフィカルな画面構成が求められた.

SAGE:半自動式防空管制組織での管制システムに対して、対話的、視覚的に分かりやすいようなシステムを構築する上でCGが用いられた。

http://en.wikipedia.org/wiki/Semi-Automatic_Ground_Environment

1960年代

CG/CADComputer Aided Design)の分離

CAD:計算機支援設計,設計にコンピュータを用いる試みが発展

CGとは,目的が明確に異なり,設計図,地図などの作成をコンピュータの支援で容易に設計していこうとするもの

1970年代

CGはあまり発展せず

表示や処理のためのハードウエアの研究・開発が遅れた.
CADは発展

設計ではGUIの進展によって容易に計算機入力することが求められた.

1980年代

ハードウエア・ソフトウエアの発展

 トランジスタやICの研究開発によって,コンピュータの処理速度や表示速度が飛躍的に高速になり,これまで困難であったCGの表現が可能となっていった.コンピュータゲームなどが徐々に進展し、ソフト、ハードの開発などが進展。CGによるデザインが1980年代中ごろには一般化。映画へのCGの採用「トロン」は1982年。

1990年代

ハードウエア・ソフトウエアの発展

 特に、コンピュータゲームや様々なシミュレーションにCGが使われ、その表現や動きなどを、現実に近く表現するため、高速に滑らかに処理できるように、ハードウエア、ソフトウエアの開発がさらに発展し、小型化し、安価に実現できるようになってきている。多くのゲーム機が登場:初代PlayStation1994123日に発売。Photoshop 1.0(最初のバージョン)は1990年に発売。世界初のフル3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)映画「トイ・ストーリー」は1995年。

2000年代

以降

ハードウエアの性能向上・ソフトウエアの進化と多様化

 2000年代以降は、さらにハードウエアの高速化や小型化などの性能向上が目覚ましく、ソフトウエアも進化し、様々な製品のデザイン、ゲーム、映画、アニメ、CMなど様々な分野に取り入れられている。

  

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