円柱の後ろの流れをステレオPIVによって計測した。円柱は直径15mm、長さ200mmであり、
低乱回流水槽による一様流中に設置された。
流れに垂直な断面をステレオPIVによって計測し、二次元三成分速度の時系列分布を
得た。さらに、テイラーの凍結仮説を仮定して渦度の三次元三成分を求め、渦度等値面を
表示したところ、カルマン渦およびそれを結ぶリブ構造が可視化された(下図)。
レイノルズ数200においてはリブ構造のスパン方向波長は
円柱直径の4倍程度であり、その渦度の符号が上下せん断層で異なる(モードA)。
レイノルズ数1000ではスパン方向波長は短くなり、渦構造も複雑で流れが乱流化されている。
Re=200, x/D=2
Re=200, x/D=4
緑色:スパン方向渦度等値面、赤と青:流れ方向と横断方向の渦度の二乗和の等値面(赤=流れ方向渦度が正、青=流れ方向渦度が負)。
平均流の方向は左から右。
Re=1000, x/D=4
緑色:スパン方向渦度等値面、赤と青:流れ方向と横断方向の渦度の二乗和の等値面(赤=流れ方向渦度が正、青=流れ方向渦度が負)。
平均流の方向は左から右。