修士1年の武井さんが,CLEO Pacific Rim 2020で論文発表を行いました(2020年8月5日)。

 レーザと電気光学に関する国際会議であるCLEO PR 2020(Conference on Lasers and Electro-Optics Pacific Rim)が,2020年8月3日〜5日まで開催されました。今回のCLEO PR 2020はオーストラリア,シドニーで開催予定でしたが,新型コロナウィルスの感染拡大のため,全日程がオンラインで行われました。
 今回の会議には,修士1年の武井さんが研究成果を論文投稿し,口頭(Oral)発表論文としてアクセプトされました。本論文では,武井さんが5月にCLEO 2020で発表したコヒーレントヘテロダイン技術とディジタル信号処理技術を光ファイバの後方散乱光測定法に適用した測定法について,更に発展させた研究成果について発表しました。
 本論文では,光ファイバ複屈折のファイバ長手方向の分布を高分解に測定した結果について述べています。これまでも光ファイバ複屈折の分布測定は行われていましたが,偏波OTDR(POTDR)法を用いていたため,測定時間が少なくとも数十秒程度かかっていました。本論文で提案した技術を用いれば,後方散乱光の位相を直接測定可能であるため,信号処理時間を除いた測定時間はわずか1ms程度にまで低減できます。論文では,本技術を用いてシングルモード光ファイバの複屈折の確率分布を求めた結果についても述べています。
 今後も本技術を更に発展させて,様々な応用を検討していく予定です。

発表論文

N. Takei and S. Ryu, "Rapid measurement of spatial distribution of birefringence in optical fibers by coherent heterodyne detection of Rayleigh backscattered light," CLEO Pacific Rim 2020, Concurrent 10F, August 2020.




      





















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