非定常(時間と共に変化する)現象を取り扱う前に,最も簡単な一次元定常問題に取り組もう。
たとえば,金属の棒の一端を20℃,他端を0℃としたときの棒内の温度分布を考える。
一次元定常熱伝導を表す式は,次式で与えられる。
式(11)を差分化すると,
となる。 この式は,知りたい温度 Tin を,両隣の温度 Ti+1n, Ti-1n で表現できることを示しており,格子点における温度を表にすると,次の表のようなイメージとなる
・・・ | i-1 | i | i+1 | ・・・ |
---|---|---|---|---|
Ti-1 | Ti | Ti+1 |
さっそくこの式をエクセルで計算してみよう。
エクセルには,循環参照を解消するための反復計算の機能が備わっている。 反復計算の設定は,OS(WindowsかMACか)による。
【ファイル】タブから【オプション】を選択し,Excelのオプションダイアログを開き,【数式】の計算方法の設定を【自動】を選択し,【反復計算を行う】にチェックを入れる。
メニューバー(画面一番上のバー)の【Excel】から【環境設定】を選択し,Excel環境設定ダイアログを開く。 【数式とリスト】の【計算】から計算方法の設定を【自動】を選択し,【反復計算を行う】にチェックを入れる。
ダイアログをとじると,反復計算が自動的に実行され解が求まる。 反復計算を通常は実行しない様に,確認が終わったらチェックを外しておこう。
2020.06.17 更新