明治大学理工学部物理学科 Department of Phisics, Meiji University

特色ある研究

生物物理第二研究室

活性酸素やフリーラジカルによる生物作用を研究する!

平岡 和佳子 教授
平岡 和佳子 教授
1990年 北海道大学大学院修了(獣医博)
1990年 日本学術振興会特別研究員PD
1990年 明治大学理工学部勤務
平岡 和佳子 教授
2003年度文科省私学助成機器
全自動細胞解析装置

生物物理第二研究室では、活性酸素やフリーラジカルが関与する生体反応について研究をしています。活性酸素は体を錆びさせ、様々な病気の引き金になりうる分子です。これらの分子は、紫外線や放射線によって体の中に作られ、アポトーシスなどの細胞死を起こしたり、ガンを生じたりすることが知られていますが、実は常に体の中で作られていて、生物にとっては無くてはならない機能も数多く持っています。私たちの研究室では、活性酸素による未知の生体反応や、生体内でのバランスの変化が、健康の維持や病気の発生にどのように関わっているのかを研究しています。

Q: 生体の中で発生する活性酸素やフリーラジカルを測定することはできるのですか?
A: 電子スピン共鳴装置やフローサイトメータなどの検出装置を使うと、生きたままの細胞や血液中で活性酸素が放出される様子を観察することができます。

Q: 活性酸素を人工的に発生させることはできますか?
A: 放射線や紫外線などのほかに、超音波などによっても活性酸素を定量的に発生させることができます。また、様々な化学物質の中にも、体内で活性酸素を発生させ、治療薬として開発されているものがあります。

Q: 高校で生物を履修しなかったのですが、ついていくことができますか?
A:大丈夫です。物理の技と知恵で、生物の機能の一部を解き明かしてくれることを期待しています。

現在の研究内容

(1)活性酸素による情報伝達機構
(2)ESRスピンラベル法によるタンパク質の構造と機能の解析
(3)超音波による生体影響のメカニズム
(4)AFMによるDNA構造変化の解析