マルチボディダイナミクス研究会

日本機械学会 機械力学・計測制御部門研究会
A-TS10-38「マルチボディダイナミクス研究会」活動趣旨

近年、急速に発展してきているマルチボディダイナミクスについて基礎から応用までを勉強するために本研究会が設置されました。マルチボディダイナミクスは、精密機器、音響機器、ロボット、自動車、鉄道車両、建設機械、宇宙構造物といったシステムのダイナミクスを、コンピュータを駆使して解析し、設計に役立てる学問分野です。産業界とはコンピュータ支援設計の分野、すなわちCAD、CAE、CAMなどで結びついており、さらに制御と結びついて急速に発展してていく様相を呈してきています。

このような学問分野の最先端研究動向を、最先端研究者の講義および最近の最先端の論文講読を通して知ることがこの研究会の一つの目的です。もう一つの目的はマルチボディダイナミクスの基本的かつ基礎的な内容をじっくり勉強することです。これらの内容を融合させて研究会を進めていく予定です。

マルチボディダイナミクスの学問的背景は、拘束条件を持つ多体力学問題の力学原理の解釈とコンピュータ向きの定式化にあります。具体的にはニュートンの法則、Hamiltonの原理、Lagrangeの方程式、Kaneの方程式、Gibbs-Appel方程式、Gaussの最小自乗原理などの古典的と思われる力学原理の計算力学的側面からの再構築で、ここに新しい最先端研究が生れる土壌があります。近年では、柔軟体を含めた取り扱いを可能とするフレキシブルマルチボディや、接触問題を含めたシミュレーションなど、対象とする現象やシステムを拡げる取り組みが行われています。一方、基本的・基礎的な内容では、例えば拘束力とLagrangeの未定乗数の意味、DAE(微分代数方程式)の解き方、Penalty法の解き方や意味、など多くのテーマがあります。これらを学び、メンバー相互の情報交流を図って、日本の教育界と産業界に貢献していくことが本研究会の目的です。

研究会には特に定員を設けておりません。参加ご希望の方は、幹事あるいは日本機械学会機械力学・計測制御部門事務局までお問い合わせください。

研究会参加申し込み先