X.用語解説

明治大学情報コミュニケーション学部教授
メタ超心理学研究室 石川 幹人

][][][][][][][][][A-Z

各用語に添えられている数字は、その用語が出現する超心理学講座の章と節を示す


あ行 (7語)

アルファべットボード(Alphabet Board): 2-6
 アルファベット文字が書かれた盤であり,「こっくりさん」の手法で超常的なメッセージを綴り出すのに使う
因子分析(Factor Analysis): 7-2
 特徴空間におけるデータの分布を説明する因子数個を,座標軸を回転することで見つけ出す統計的分析法
隠蔽効果(Hiding Effect): 5-1
 PSIが自ら証拠を隠し,社会に露呈しないよう努力しているかのように見える傾向
生まれ変わり(Reincarnation): 7-3
 死者の人格が,別な生者に引き継がれること
エクソシスト(Exorcist): 6-2
 もともとは悪魔祓いの祈祷師のことだが,幽霊に憑依された幻覚を取り除く際には,心理療法家が結果的に同様の役割をすることがある
エフェクトサイズ(Effect Size): 2-9
 メタ分析で使われる,試行数によらずに結果の強さを比較する指標
大きさ・方向モデル(Magnitude-Direction Model): 4-2
 PSIの発揮は,その絶対的「大きさ」を決める要因と,ヒッティングかミッシングかの「方向」を決める要因との2つで特徴づけられるという,パーマーの提唱するモデル


か行 (24語)

外向性(Extraversion): 4-2
 他者や社会など,自分の外に関心が向いており,それが行動の基準となりやすい性格(必ずしも社交的や外交的を意味しない)
会席者グループ(Sitter Group): 5-1
 複数の参加者を部屋に集め,交霊会に似た状況設定でマクロPK現象が起きるよう促すもの
下降効果(Decline Effect): 4-1
 一連の実験セッションの後半に至るに従って,PSIのスコアが低下し偶然平均に近くなる(ときにはミッシングにもなる)傾向
過去遡及的PK(Retrospective PK): 3-5
 すでに過去に生成・記録されている情報に働きかけて所望の内容にするという,過去の事物をターゲットにしたPKのこと
観測問題(Observational Problem): 5-6
 量子論において観測がどこで起きるかが理論的に導けないことに発生する問題で,これを解決しようとする理論を観測理論と言う
ガンツフェルト(Ganzfeld): 3-2
 感覚遮断を実現するひとつの方法であるが,超心理学では通常それを使ったESP実験を指す
帰無仮説(Null Hypothesis): 2-8
 通常は従来説で,仮説検定において「ありそうもない」と棄却されることが目指される
偽薬効果(Placebo Effect): 4-9
 薬効のない偽の薬でも,薬を飲んで治るという期待でもって,実際に病気が治る効果があること
ギャンブラーの錯誤(Gambler's Fallacy): 6-6
 ギャンブラーに典型的に見られる確率認識の誤り
境界設定(Demarcation): 8-2
 科学と非科学との間に境界線を引くことであり,これが再設定されれば超心理学が科学になる可能性がある
共感覚(Synesthesia): 7-2
 ある音を聞くと特別な匂いが感じられるなどの,複数の感覚間の連合現象
強制選択(Forced Choice): 2-2
 ESP実験で,被験者があらかじめ決められた選択肢から,ターゲットを推測して選ぶこと
空間的転移(Displacement): 4-6
 PSIが期待されたターゲットでなく,その周囲のものに対して働く現象
偶発事例(Spontaneous Case): 7-1
 予知夢など,PSIと思われる現象が日常の中で起きて報告される事例
クオリア(Qualia): 8-4
 感覚質。「痛み」や「赤み」の感覚に代表される質的経験で,意識の大きな部分を占めるとされる
クラスター分析(Cluster Analysis): 7-4
 特徴空間上の距離の近接性に基づき,要素をいくつかのグループに分ける統計的分析法
形態形成場(Morphogenetic Field): 5-5
 シェルドレイクが唱えた,同じもの(生物体)は同じ形態になりやすくなる原理
元型(Archetypes): 5-8
 「影」,「アニマ」,「老賢人」などの,集合的無意識に由来する象徴であり,ユング派深層心理学の中核概念
現象学的方法(Phenomenological Study): 6-3
 先入観を排して内観に現われる現象を直接調べて考察すること
行動主義(Behaviorism): 1-2
 刺激と行動の対応関係を探れば,人間の心的活動の究明には十分であり,心のなかの状態などは一切問題としない心理学のかつての主要学派
交霊会(Seance): 6-5
 霊媒とともに会席者がテーブルを囲み,死者からの通信や霊的な特異現象を体験する場
ゴーストバスター(Ghost Buster): 7-5
 「幽霊」に悩んでいる人からの依頼に基づいて,その現象を調査し,原因を究明・除去し,依頼者の悩みを解消させる職業
コール(Call): 2-2
 ESP実験で被験者がターゲットの絵柄などを推測(ゲス)すること
語用論的情報(Pragmatic Information): 5-7
 情報は理解されねばならないという確認性と,行動の変化を引き起こさねばならないという新奇性とを同時に含むと考える,実用的な情報量


さ行 (37語)

サイキックシャッフル(Psychic Shuffle): 2-2
 1組のカードを表を見ずに切り混ぜながら,PSIを働かせることによって,あらかじめ指定されたカード順に並べること
サイコメトリー(Psychometory): 1-1
 通常の推測過程を経ずに物品にまつわる過去や今の出来事を知ること
サイバネティック・モデル(Cybernetic Model): 5-3
 脳が,五感を通じて外界の情報を収集し,身体運動を制御して行動を生み出しているという,情報工学の典型的考え方
サバイバル(Survival): 1-1
 生まれ変わりや憑依などによって裏づけられる可能性のある,人格の死後生存,またはその研究
サブリミナル効果(Subliminal Effect): 4-6
 刺激を感じる閾値に満たない刺激であっても,それを提示した場合,自覚されずに脳で処理され長期記憶へと送られる効果で,PSIにおいても同様な情報処理過程が働くと見られている
サンプリング(Sampling): 2-1
 母集団からいくつか選び出して実験や調査の対象とすることで,注目条件以外が相殺されるように,偏らない抽出が望まれる
時間的転移(Time Displacement): 4-6
 PSIが期待されたターゲットでなく,過去や未来の類似したターゲットに対して働く現象
弛緩法(Relaxation Method): 4-3
 「筋肉が弛緩しているのを感じます」などと暗示をかけ,リラックスさせる手法
試行(Trial): 2-2
 PSI実験で被験者が行なう繰返し操作の最小単位
実験者効果(Experimenter Effect): 4-9
 実験者が実験結果に与える影響で,一般には実験対象(被験者など)の取扱い方の問題を指すが,PSI実験では実験者がPSIを発揮して結果に影響する問題を主に指す
実証主義(Positivism): 8-2
 注意深い観察を積み上げ,そこから経験的に理論を形成していくという科学的方法論
質問紙調査(Questionnaire Survey): 6-4
 質問を印刷した紙を配布し,多人数からの回答を得て,人々の意見や経験の実態を調査すること
シャーマン(Shaman): 6-1
 宗教的儀式を通して霊魂の力を借り,予言や治病を行なう者であり,日本では巫女がそれに相当する
自由応答(Free Responce): 3-1
 ESP実験で,ターゲットの選択肢が決められておらず,被験者が自由に推測して答えること
集合的無意識(Collective Unconsciousness): 5-8
 我々人間が皆,無意識の深い部分で共有している,歴史的・社会的・生物的部分,普遍的無意識
主観的超常体験(Subjective Paranormal Experience): 6-2
 紛れもない超常現象を体験したという信念であり,多くは精神疾患や精神的問題に起因する
状態特異科学(State Specific Sciences): 8-5
 チャールズ・タートが提唱した,意識状態に特異的に形成可能な諸科学
証明指向(Proof-Oriented): 1-1
 PSIの実在性の証明を目指した研究
人格(Personality): 7-3
 主体的意志を持つ自律的個人を構成する特性の総体
進化的安定戦略(Evolutionarily Stable Strategy): 5-2
 進化上獲得される行動形態のことで,その戦略をとる個体が増えて,かつその変異個体が生まれても安定して繁栄するもの
シンクロニシティ(Synchronicity): 5-8
 ユングが提唱した共時的現象であり,複数の出来事が非因果的に意味的関連を呈して同時に起きること
神経症(Neurotic): 4-2
 不安や鬱などの心理的な機能障害が見られる状態,ノイローゼ
心身二元論(Mind-Body Dualism): 8-3
 心的世界と物的世界とを,それぞれ独立した世界として認める世界観であり,心と脳がどのように関わるかという心身問題を引き起こす
心理霊媒(Mental Medium): 6-5
 ESP現象に相当する霊的作用を引き起こす霊媒で,心霊研究の後期に主に研究された
心霊主義(Spiritualism): 1-2
 人間は死後にもその魂が引き続き存在し,ときには生者がその魂と交信できるとする考え方
心霊治療(Psychic Healing): 2-4
 霊魂の働きによって病気を治すという考え方であり,ブラジルやフィリピンで信じられて実践されている
スーパーPSI(Super PSI): 7-4
 サバイバル現象を,死後存続でなく,複雑なPSIが働いたとして説明する考え方
スクリーニング(Screening): 2-1
 多くのもの(被験者)から適合するもの(優秀な被験者)を選別すること
スターゲート(Star Gate): 3-3
 リモートビューイング実験を中心に行なわれた米国政府(CIAおよびDIA)のPSI研究プロジェクトの名称
ステレオタイプ効果(Stereotype Effect): 6-6
 これこれの人や物は一般にこうだと,典型的な特徴でもって判断し,当てはまらない場合に誤りをきたす現象
ストループ効果(Stroop Effect): 3-4
 赤色で「緑」と書かれた文字などの,名称と彩色が異なる文字を音読させると,その読みの反応に遅れが起きる現象
セッション(Session): 2-2
 PSI実験で被験者が1回(1日)に行なう繰返し実験の連なり
節約原理(Principle of Parsimony): 7-4
 同程度の説明能力の仮説が複数ある場合には,最も簡単な記述の仮説が一般性が高く価値が高いとする原理で,「オッカムの剃刀」としても知られる
ゼノグロッシー(Xenoglossy): 7-4
 憑依人格が生前使用していた異国の言葉を,霊媒などが,突然話したり書いたりすること
相関(Correlation): 2-8
 2つの変数間に片方が増えるともう片方も増える(あるいは減る)という関係があることで,その度合いを相関係数で表わす
側抑制(Lateral Inhibition): 4-6
 信号の大きさに応じて周辺の信号を減算することで,コントラストを高める手法であり,我々の網膜に備わっている機能でもある
存在論(Ontology): 8-1
 何が存在するのかとか,存在するとは何なのかとかの「存在の本質」を考える学問


た行 (22語)

ターゲット(Target): 2-1
 PSI実験でPSIの発揮対象となる無作為に決められた選択肢
対照群(Control Group): 2-1
 統制群ともいわれ、実験上で注目している条件以外の条件を実験群と同一にした実験対象の集まりであり,実験結果を実験群と比較するために設ける
代替医療(Alternative Medicine): 1-2
 鍼灸,気功,カイロプラクティックなど,西洋医療とは異なった方法論で医療を行なう方法の総称であり,ときには心霊治療も含まれる
体脱体験(Out-of-Body Experience): 7-2
 意識の中心が肉体の外部にあるという主観的印象を与えるような,一連の内的イメージや感覚
対立仮説(Counter Hypothesis): 2-8
 仮説検定において主張したい説で,帰無仮説が棄却されたときに受容される
ダウジング(dowsing): 2-6
 水脈占いともいわれ,棒や振り子を使って地下に埋まっているものの捜索などを行なうこと
ダブルブラインド法(Double-Blind Method): 4-9
 二重盲検法。被験者も実験者もともに実験の詳細を知らないまま実験を行なうことであり,実験者の期待が結果に影響することを防ぐために行なう
遅延効果(Linger/Lag Effect): 3-7
 PK実験で,被験者が念じた後まで(または後に初めて)対象物に効果が現われる現象
地球意識プロジェクト(Global Consciousness Project): 3-7
 世界各地に乱数発生器を設置して乱数を記録し,その偏りと地球規模の出来事との対応関係を見ようというプロジェクト
地方恒星時(Local Sidereal Time): 4-5
 恒星を基準にした時刻体系のことで,この体系で13時になった地球上の位置でESPが起きやすいという
超常現象(Paranormal Phenomena): 1-1
 人間が体験報告する現象のうちで,幻覚などの心理的説明以外に,通常の物理学では説明のつかないような現象
超心理学財団(Parapsychology Foundation): 1-3
 霊能力者の故アイリーン・ギャレットが設立したニューヨークにある財団で,超心理研究の助成,国際論文誌IJPの発行を行なっている
直観診断(Intuitive Diagnosis): 2-4
 PSIによって直観的に患者の病気を当てること
積重ね効果(Stacking Effect): 2-1
 ESP実験で多くの被験者が同一ターゲットを対象にするときに起きやすい,偶然の一致が同時に多数起きることで,統計分析上の注意が必要である
適合行動理論(Conformance Behavior Theory): 5-3
 非決定的な物理系の状態が,「傾向性を持つシステム」の傾向性に適合するよう,自然に決定づけられることでPSIを説明する理論
テレパシー(Telepathy): 1-1
 通常の感覚器官を経ずに他者の思考内容を感知すること
電磁シールド(Electromagnetic Shield): 2-1
 金網で囲んで電波を遮断することで,このような加工をした小部屋が製品で売られている
透視(Clairvoyance): 1-1
 通常の感覚器官を経ずに物体の状態を感知すること
特異現象(Anomalous Phenomenon): 1-1
 超心理学の対象となるテレパシーなどの現象に対して,旧来のメカニズムを連想させるような用語の代わりに用いられるようになってきた言葉,「変則的現象」ともいう
特異能力者(Psychic): 6-5
 一般人よりも強いPSI現象を,比較的安定して示すことに長じた人
トランス状態(Trance State): 6-1
 通常の意識が失われて自動的な行動に支配される精神状態
トランスパーソナル心理学(Transpersonal Psychology): 8-5
 個の垣根を超えて全体論的な世界観に至ることを目指す,実践的な心理学


な行 (5語)

内向性(Introversion): 4-2
 自分の内面に関心が向いており,それが行動の基準となりやすい性格(必ずしも「暗い性格」を意味しない)
認識論(Epistemology): 8-1
 何が認識可能かとか,認識するとはどういうことかとかを考える学問
認知心理学(Cognitive Science): 1-2
 人間の行動を引き起こす心の内的状態(あるいは脳状態)を想定し,コンピュータモデルでもって心の働きを機能的に解明しようという研究
認知的不協和(Cognitive Dissonance): 4-1
 心理学者のフェスティンガーが提唱した理論で,無意識のうちに記憶が改ざんされる現象をとらえて,認知的不協和の解消のために自ら記憶を都合よく変更していると説明する
念写(Thoughtography): 6-5
 超常的方法で写真フィルムに感光を生じさせることで,福来友吉によって命名された


は行 (25語)

バーナム効果(Barnum Effect): 6-6
 誰にでも当てはまりやすいことを占いと称して次々に述べることで,占いが当たると信じられてしまう現象
バイオフィードバック(Biofeedback): 4-3
 被験者に自分の生理学的な指標を知らせそれをコントロールさせる手法で,典型的にはα波脳波の強さを音に変えて聞かせ,多くのα波を発生させることで被験者をリラックスさせる
バクスター効果(Backster Effect): 3-6
 植物の生理学的指標に検出される,植物のESP現象であるが,はっきりとは確認されてない
パラダイム(Paradigm): 8-2
 用語の使い方,観察・実験の行ない方,何が研究成果であるかなどを規定する,科学研究上の枠組みであり,クーンによって命名された
反証可能性(Falsifiability): 8-3
 ポパーが提唱した理論の評価基準であり,理論の誤りを証明できる実験をどれだけ多く想定できるかの度合い
反復性偶発的PK(Recurrent Spontaneous Psychokinesis)
 マクロPK現象を無意識的に断続して繰返すことで,ポルターガイストのPSIによる説明として導入された概念
ヒーラー(Healer): 2-4
 PSIによって患者の病気を治す能力者のこと
ヒーリング(Healing): 2-4
 PSIによって患者の病気を治すこと
引出し効果(File Drawer Effect): 2-9
 有意でない結果に終わった研究が引出しにしまわれて,たまたま有意となった研究のみが周知されてしまう問題
被験者(Subject): 2-1
 心理学,生理学,医学などの管理実験の対象者として協力してくれる人
ヒツジ群(Sheep Group): 4-1
 PSIの可能性を信じる被験者の集まりで,偶然平均より有意に高い得点を取る(PSIヒッティング)傾向があるという
ヒツジ・ヤギ効果(Sheep-Goat Effect): 4-1
 PSIの可能性を信じる被験者(ヒツジ群)が,可能性を信じない被験者(ヤギ群)よりもPSI実験の得点が有意に高くなる傾向
ヒッティング(Hitting): 4-1
 PSI実験で,偶然平均より有意に高い得点を取る傾向
憑依(Possession): 7-3
 肉体のない人格が,別な生者に乗りうつり支配すること
フィードバック学習(Feedback Training): 4-7
 学習の成否を学習者に教えることで学習効果を引き出す方法であり,学習心理学では典型的な学習方法であるが,PSIの学習にはこの効果が顕著には見られないようである
フィールド乱数(Field REG): 3-7
 イベント会場などに,乱数発生器を接続したパソコンを持ち込んで測定される,乱数の偏り
物理霊媒(Physical Medium): 6-5
 PK現象に相当する霊的作用を引き起こす霊媒で,心霊研究の前期に主に研究された
プロセス指向(Process-Oriented): 1-1
 PSIの性質の究明を目指した研究
文化人類学(Cultural Anthropology): 6-1
 人類の文化の多様性と普遍性を明らかにする学問であり,PSI現象の社会文化的な要因究明など,PSIの事例研究に重要な寄与が見込まれる
ペルティエ効果(Peltier Effect): 7-4
 断層の割れ目に水が溜まり帯電して巨大な電池の役割をした場合に起きる,奇妙な電気的現象であり,幽霊屋敷の原因となる
変性意識状態(Altered States of Consciousness): 4-3
 通常の精神機能とは異なって経験される意識状態であり,夢見,催眠,瞑想,幻覚剤などによって引き起こされる
ホーンティング(Haunting): 7-4
 ある特定の場所において生じる特異現象であり,「幽霊が憑依した家」などという形で散発的に長い時間に渡って現象が起きる
母集団(Population): 2-1
 実験や調査の検討対象となる全体の集団で,普通は全数調査できないのでそこからいくつかサンプリングして調査する
保有抵抗(Ownership Resistance): 5-1
 自分がPSI能力を持つこと,あるいは持っていることが知られることへの心理的抵抗
ポルターガイスト(Poltergeist): 7-4
 ある特定の人物の周りで生じる特異現象であり,物品の浮遊や激しい物音,電灯の点滅などが断続的に繰返して発生する


ま行 (10語)

マクロPK(Macro-PK): 2-3
 物体移動や金属曲げのような,巨視的な物体に働く大きいPK
ミクロPK(Micro-PK): 2-3
 乱数発生器のような,微視的な過程に働く小さいPK
ミッシング(Missing): 4-1
 PSI実験で,偶然平均より有意に低い得点を取る傾向で,PSIを発揮して正しいターゲットを意識下で知ったうえで,別なコールをしたと理解される
明晰夢(Lucid Dream): 7-2
 夢を見ていると自覚した夢であり,体脱体験と関連性が指摘される
メタ認知(Meta-Cognition): 6-6
 認知のメカニズムについての認知であり,誤った信念を抱くことを防ぐのに良い
メタ分析(Meta-Analysis): 2-9
 「分析の分析」であり,統計的分析のなされた複数の研究を収集し,いろいろな角度からそれらを統合したり比較したりする分析法
目撃抑制(Witness Inhibition): 5-1
 PSI現象を目撃したという経験を否定しようとする傾向,あるいは目撃をしないようにする傾向
目的因(Final Cause): 5-8
 万物は目的を持ち,その目的が原因となって,目的を達成するように変化するという,アリストテレスが提唱した概念で,心的作用を物的世界に位置づける役割をした
目的指向(Goal-Oriented): 5-3
 設定された目的に応じて,それがなかば自動的に達成されるように働く性質であり,PSIの典型的な性質とされる
モナド(Monad): 5-8
 自然界を構成する最小単位であるが,心的性質を合せ持ち,それらは全体として,あらかじめ定められた調和的関係を反映するという,ライプニッツが提唱した概念


や行 (5語)

ヤギ群(Goat Group): 4-1
 PSIの可能性を信じない被験者の集まりで,偶然平均より有意に低い得点を取る(PSIミッシング)傾向があるという
唯物論(Materialism): 8-3
 すべての存在世界は物的世界のみであるという,現代の科学が採用している世界観で,物質一元論である
有意水準(Significant Level): 2-8
 仮説検定においてp値が有意であるとする上限の境界値,通常5%
予感(Presentiment): 3-4
 将来の出来事を無意識的に感じ取ることであり,生理指標を手がかりにした予知の実験が可能である
予知(Precognition): 1-1
 通常の推測過程を経ずに将来起きることを知ること


ら行 (10語)

ライン研究センター(Rhine Research Center): 0
 ノースキャロライナ州ダーラムにある超心理学の研究拠点
乱数(Random Number): 2-2
 予測不可能な数の系列であり,ESP実験のターゲットを無作為(ランダム)な順番に準備するために使われる
乱数発生器(Random Number/Event Generator): 2-3
 PK実験の対象となるような乱数を発生させる器械で,2値の乱数を発生させるものをとくにREGと呼ぶ
リモートビューイング(Remote Viewing): 3-3
 遠隔地点の風景を透視する実験であり,アメリカ政府の資金援助で進められた
臨界比(Critical Ratio): 2-8
 Z値に同じ
臨死体験(Near-Death Experience): 7-2
 一旦死亡と判断された後に生還したり,きわどいところで死から免れたりした人物が持つ,一連の内的イメージや感覚
霊姿(Apparition): 7-2
 人間によって目撃されたり写真に撮られたりする幽霊らしき姿
霊媒(Medium): 6-5
 交霊会において,霊的作用を媒介する特異能力者
連想(Association): 4-7
 ある提示された単語や概念に関連して思いつく記憶を想起することであるが,このプロセスに関連してESPが働くという多くの実験報告がある
論理実証主義(Logical Positivism): 8-1
 論理学と集合論に基礎づけられた数学のように,認識や科学の基礎を厳密化しようという運動


A-Z (31語)

AAAS(American Association for the Advancement of Science): 1-4
 全米科学振興協会という学術団体の集まりであり,機関紙「サイエンス」を刊行している
ANPSI(Animal PSI): 3-6
 動物が発揮するPSIのこと
ASPR(American Society for Psychical Research): 1-2
 19世紀末にニューヨークに設立された米国心霊研究協会のことで,論文誌JASPRを刊行している
CSICOP (the Committee for the Scientific Investigation of Claims of the Paranormal): 1-4
 「超常現象とされるものの科学的研究のための委員会」と称する,懐疑論者の団体
DAT(Decision Augmentation Theory): 5-4
 ESPをもとにPSIを一元的に捉える「決定増大理論」であり,我々が意思決定をするときに,ESPによって将来の結果を感知して,自分の希望に合うような選択を行なっているとする
DMILS(Distant Mental Influence on Living Systems): 2-4
 生体に働くPSIの厳密な研究で,離れたところに置いた動植物や人間に対して,被験者がPSIを発揮する形で行なわれる
DSM(Diagnostic and Statistics Manual): 6-2
 精神疾患の診断マニュアルで,各疾患に対して典型的な症状が列挙されている
EDA(Electrodermal Activity): 2-5
 不安やストレスの度合いに対応して変化する皮膚の電気的活性度で,PSI実験で広く使われる生理学指標である
EEG(Electroencephalogram): 2-5
 脳波のこと
ESP(Extra-Sensory Perception): 1-1
 超感覚的知覚。テレパシー・透視・予知などの総称(古い定義では予知は含まれていなかった)で,PK(念力)とともにPSIの2大要素のひとつ
ESPカード(ESP/Zener Card): 2-2
 ESP実験用にラインが作成した,5種類の抽象的記号が書かれたカード,記号をデザインした研究者にちなんでゼナーカードとも呼ばれる
FRNM(The Foundation for Research into the Nature of Man): 1-2
 ライン研究センターの旧称
GSR(Galvanic Skin Response): 2-5
 皮膚電気応答で,EDAに同じ
IAPS(International Affective Picture System): 3-4
 感情を刺激するような画像集で,影響の度合いが大勢の被験者によって標準化されている
IJP(International Journal of Parapsychology): 1-3
 超心理学財団で発行されている国際超心理学誌
JASPR(Journal of American Society for Psychical Research): 1-3
 米国心霊研究協会(ASPR)が刊行する論文誌
JP(Journal of Parapsychology): 1-3
 ライン研究センターで発行されている超心理学の主要論文誌
JSPR(Journal of Society for Psychical Research): 1-3
 心霊研究協会(SPR)が刊行する論文誌
p値(p-value): 2-8
 仮説検定において帰無仮説が正しいときに該当の結果が得られる確率で,この値がごく小さいときに対立仮説が有意になる
PA(Parapsychology Association): 1-2
 超心理学協会,会員約200名で,毎年国際会議を開催している
PEAR(Princeton Engineering Anomalous-Phenomena Research): 1-3
 プリンストン大学工学部の特異現象研究プロジェクトの略称
PK(Psychokinesis): 1-1
 念力。通常の身体運動を用いずに物体の状態を変化させることで,ESPとともにPSIの2大要素のひとつ
PMIR(PSI-Mediated Instrumental Response): 5-3
 PSI媒介道具的反応でPSI現象を説明する理論であり,目的を達成するための手段として無意識のうちに倹約的プロセスでPSIが働くとされる
PSI(サイ): 1-1
 ESPとPKを2大要素とする超心理学の中心的研究対象
PSI誘導的状態(PSI-Conductive State): 4-3
 PSIが誘導されやすいとされる被験者の心身状態
REG(Random Event Generator): 2-3
 乱数発生器を見よ
RNG(Random Number Generator): 2-3
 乱数発生器を見よ
RRC(Rhine Research Center): 0
 ライン研究センターを見よ
SPR(Society for Psychical Research): 1-2
 19世紀末にロンドンに設立された心霊研究協会のことで,論文誌JSPRを刊行している
SSP(Summer Study Program): 0
 ライン研究センターで毎夏開催されている超心理学の研修プログラム
Z値(Z-value): 2-8
 仮説検定においてp値を求めるときに間接的に使われる値,臨界比(CR)とも言う

2004年5月10日:いくつかの項目について表現の改訂を行なった

メタ超心理学研究室へ戻る] [超心理学講座のトップへ戻る