松岡研究室

松岡直之(MATSUOKA, Naoyuki)

研究テーマ

代数学の一分野である「可換環論」の研究をしています。可換環とは、和と差と積が通常通りに実行できる代数構造です。具体的な例は、整数全体のなす集合や、多項式全体のなす集合などが挙げられます。この三則が実行できることに、ある種の有限条件を付け加えるだけで、豊富な理論が展開できることが、可換環論の、そして現代代数学の驚くべき発展を支えていると考えられます。可換環は、代数幾何学や整数論の基幹構造のひとつとなっているだけでなく、計算代数や代数的組み合わせ論、さらに最近では統計学への活用も見られており、様々な分野との複合領域をなしています。その中でも特に、可換環の構造を、その中に含まれるイデアルがどれだけ多様に存在しているかを手掛かりに解明しようという、古典的な可換環論に興味を持っていますが、その中でもコンピュータによる計算と相性の良い対象を取り上げて、豊富な計算実験と理論構築を相互に乗り入れをしながら研究を進めるという手法を導入し、新たな知見が得られないかと模索する日々です。

ひとこと

「なぜだろう」と感じることを大事にしてください。もしかしたら、とても素敵な定理と出会うきっかけとなるかもしれません。未知の問いの発見と、それに関する検討を通し、ささやかでも自分の定理を発見するプロセスを積み重ねてほしいと願います。

数学科向け担当科目

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