14.憲法を改正し、日本を核武装させる方法 「昔者蒼頡作書」(『淮南子』)を読むための補助線 A君、B君、C君という3人の学生がいた。 昼休み、3人はいっしょに昼食を食べに行くことにしたが、どこに食べに行くかで意見が分かれた。 X 生協の学食(学生食堂) Y 学内のマクドナルド Z 学外のラーメン屋 とすると、3人の好みは下の表のとおりであった。 「早く決めないと、昼休みが終わっちゃう。議論を整理するため、トーナメント的に決を取ろう」 A君とB君は同意した。C君は言った。 「ぼくの第1希望はラーメン屋だけど、それは後回しにして、まず、もし学食とマクドナルドならどっちがいいか、決を取ろう」 3人は決を取った。A君とC君は学食を、B君はマクドナルドを希望した。2対1で学食に決した。 C君は言った。 「それじゃあ、次は決選投票だ。学食とラーメン屋ならどっちがいい?」 B君とC君はラーメン屋を、A君は学食を希望した。2対1でラーメン屋に決定。 C君は言った。 「これで決まった。学外のラーメン屋に行こう」 A君とB君は、どこか釈然としないところがあったが、午後の授業もあり、また自分の希望が一回は通ったことでもあるので、ラーメン屋に行くことに同意した。 さて、ここで問題です。 (1)最後はC君の思い通りの結果になりましたが、そのトリックはどこにあるのでしょう? (2)もしあなたがA君(ないしB君)だったら、どうしますか? (3)上の例題の3人の学生を「A党、B党、C党」に換え、XとYとZの項目の内容も自分で考えて作り直し、「国会で絶対多数を占めなくても、日本の憲法を改正して核武装させる方法」のモデルを作りなさい(もしくは「国会で絶対多数を占めなくても、法律を改正して自衛隊を全廃する方法」でも良い)。 解答・解説は授業で。キーワードは「リテラシー」。ヒントは『漢文力』第5部第2章。 |