ロボット工学研究室(AMSL)を志望する学生達へ - Part 1

Last update: Nov.29,'05

 

ここでは,これからロボット工学研究室に入ろう,あるいは入りたいと思う学生(高校生,他大学,他学科の学部生を含む)の為に有用と思われる情報を記します.また,ここには本研究室独自の運営方針も含まれます.良く読んで常に心に留め置くようにしてください.

 

研究室のあり方〜研究室とは研究を行うところ

本研究室を志望する人は何を期待してくるのでしょうか.巷であふれているロボットが動くのをみて,「楽しそう」だから? 「楽しそうなことが出来そう」だから? たしかにロボットが動くのは楽しいですね.それが自分の作ったロボットで,さらに自分の作ったソフトウェアで動いたのであったらなおさらです.

しかし,残念ながらというか研究として行っていることの宿命で,この様にロボットが研究の成果で楽しそうに動くのは,そこに費やされた時間の1%にも満たない,ほんの一瞬のことです.

1年,あるいは数年にもおよぶ,辛く苦しい研究開発の下積みの時間を経て,動くのはほんの一瞬.それまでの間,徹底的な調査をし,理論に誤りは無いか激論をし,メカが壊れて修理し,設計の問題が明らかになって再設計して作り直し,ソフトウェアのデバッグを延々と繰り返します.

このようなプロセスこそが研究で,実際に楽しそうにロボットが動いているときはもう既に研究は終わっているのです.研究者は(本研究室の学生も含みます),最後に楽しそうにロボットが動くことを夢見て,日夜研究に打ち込むのです.そうやって情熱を傾けた成果だからこそ,最後にロボットが動くと本当に「楽しい」のです.これは研究に打ち込んで,かつ目的を達成した者にしか分からない「楽しさ」です.

イメージが変わりましたか?華やかな印象だけにとらわれて研究室に来ると,そのイメージとはかけ離れた地味な日々に愕然としてとてもつまらないものに思えるかもしれません.そこを良く考え,心して研究室に来てください.よく分からなければ,研究室に来て,自分の目で確かめることです.それで,自分のスタイルに合わないと思ったら,この研究室を選ぶ事はやめましょう.