エラーベクトル(過誤ベクトル)の修正


相関法によって速度ベクトルを算出すると、下図のような奇妙ななベクトルが時々現れる。 周囲の流体の運動方向と著しく異なり、エラーであろうと予想される。

このエラーベクトルについて細かく見てみる。下図はエラーではないベクトルの局所画像と相関係数である。相関係数にはピークが1つだけ存在している。


しかし、エラーベクトルをみると、下図のように相関係数に2つのピークが存在しており、本来のピークよりも偽のピークのほうが少しだけ大きいために、得られたベクトルが変な方向を向いているのである。


これを修正する方法ために、周囲8近傍の平均に最も近いベクトルが得られる相関係数ピークを粒子の移動ベクトルとして採用する、という方法が用いられる。これはデータを補間して作っているのではなく、あくまでも得られたデータから結果を選択しているのである。 この処理を施した結果が下図である。エラーベクトルがすべて正しいベクトルに置き換えられている。