統計的因果探索の信頼性について

大野壮汰朗・金古響・佐々木洸太

統計的因果探索の一手法であるLiNGAMに関する研究を報告する.最初の研究課題として,LiNGAMの仮定のひとつである「非ガウス分布に従うノイズ」という仮定を破り,ガウス分布に従う構造方程式モデルにおいて,どの程度因果探索の精度が落ちるのかの検証を行った.次に,「構造方程式モデルは線形である」という仮定を破り,非線形の多項式モデルで因果探索を行う方法として,計算過程で行われる単回帰を多項式回帰にすることで因果探索を試みた.