メタ超心理学研究室

FAQ-研究室の活動や超能力現象についてよくなされる質問

明治大学情報コミュニケーション学部教授
メタ超心理学研究室 石川 幹人


Q1: こちらのホームページからリンクを貼ってよいでしょうか。またホームページに記載された内容を資料などへ転載してよいでしょうか。

A1: リンクはご自由にどうぞ。ご希望ならば,次の画像をご使用ください。転載は「メタ超心理学研究室」の名称とホームページアドレスを明記すればOKです。

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Q2: こちらはプロダクションですが、取材させて欲しいのです。

A2: 放送番組(あるいは特集記事など)の企画書(あるいは企画の概要)を電子メールで送ってください。それをもとにして対応します。ほとんど何も勉強しないまま、大学に「電話」をかけてくる方が多数いらっしゃいます。そうしたツケヤキバの番組制作には協力いたしません。放送法で認可されたマスメディアに携わる方は、それにふさわしい職業倫理をもっていただきたいし、職業倫理が醸成される仕組みづくりに努力していただきたいと希望します。


Q3: 普段からテレパシーができてしまって困るので、相談したいのです。

A3: 当研究室では、専門家がいないため、困っている方の対応が残念ながらできません。お近くの精神科医に相談されることをおすすめします。


Q4: テレパシーなどの超能力は統計学的に証明されているのですか。

A4: 統計学的証明とは、管理した実験や調査の結果に対して統計計算を行い、きわめて低い厳格な有意水準をクリアする対立仮説に与えられます。超心理学者の多くは「PSIは統計学的に証明されている」と主張します。ところが、それには盲点が2つあります。第1に、統計学的証明はその設定した有意水準の確率で誤っている可能性があり、究極には誤りがぬぐいきれないのです(詳しくは超心理学講座2-8に示した文献をお読みください)。第2に、証明するだけで使えない仮説は無視するしかないという現実があります。仮説は他の確実な仮説と組み合わさって体系化した「理論」にならないと役に立たないのです。それゆえに、超心理学分野では理論上の発展が強く求められています。超心理学講座8-2もご覧ください。


Q5: テレパシーなどの超能力は科学的に証明されているのですか。

A5: 証明とは論理学的にいうと、いくつかの前提(公理という)を正しいと頭から仮定したうえで、その前提をもとに対象問題を妥当に説明できる(推論の規則にしたがって命題が演繹できる)ことです。超能力を説明するのに必要な前提(たとえば時空間や意味の概念)は、どうも現状の科学の前提とは異なっているようなので、現状では科学的に証明されないというべきです。ただし、将来の科学で前提が更新された場合には、科学的に証明される可能性は皆無ではありません。超心理学講座8-5もご覧ください。


Q6: テレパシーなどの超能力現象は社会に受け入れられているのですか。

A6: 社会とは何かが問題なので微妙な質問です。ギャラップ調査(超心理学講座1-6)によるとESPを信じる一般市民は50%を占めることから、ある程度社会的に受容されていると言うことができます。ところが一流科学者では、信じる人は20%に低下します。超能力現象といわれるもののほとんどは、明らかな思い違いやトリック(超心理学講座6-6)なので、社会的に責任も高まっており多くの仕事を抱える一流科学者は、当然ながらそうした現象にかかわらないという選択をします。現状では科学者の社会に対する発言力は高いですので、容認する科学者が増えないかぎり社会全般で受け入れられるとは、とても言いにくい状態です。


Q7: テレパシーなどの超能力現象は本当にあるのですか。

A7: 「本当にある」とは何かが問題です。個人的にそうした現象を体験した人にとっては「本当にある」のかもしれません。しかし、多くの人が安定して体験できなければ、「本当にある」とは言えないでしょう。超心理学者は、条件をそろえればそうした現象をわずかな確率で体験できると主張しますが、批判者(懐疑論争については超心理学講座1-4)は納得しません。「本当にある」ためには、批判者自身が体験してしまうほどの「再現性」が不可欠でしょう。また「本当にある」とは実在に関する哲学的問題であるので、超心理学講座8-1もご覧ください。


Q8: メタ超心理学研究室は超能力の肯定派なのですか否定派なのですか。

A8: 肯定派でも否定派でもありません。肯定と否定の両方に足場をおいて研究を推進しています。もし、何かを白黒つけたいという願望があるのならば、その願望は何故、どこから生じているのかを自問してみましょう。それこそが、メタ研究の第一歩です。


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