(参考)マイコン


PCの持つ計算能力と記憶容量を考えると,授業中に聞く,[計算負荷を小さくできる],[メモリを消費しない]
という意味がいまひとつ分かりにくいのではないかと思われます.実際,皆さんが使っているパソコンやスマート
フォンの能力はおおよそ以下のようなものです.

PC スマートフォン マイコン
CPU・プロセッサ Core i5/i7, Xeon, Ryzen3 A11Bionic/Snapdragon
(いずれもARM系CPU)
4MHz〜100MHz
3GHz〜4GHz 4〜8Core 1.5GHz〜2.5GHz 2〜8Core
メインメモリ(RAM) 16GB〜64GB 4GB〜8GB 0.5〜64kByte
ストレージ(HDD, SSD, EPROM) 2TB〜3TB以上 64GB〜256GB 64kByte〜10MByte

充分すぎるものですので,授業で扱うような小規模のプログラムでは,効率的なコーディングの高価が見えて
来ないのも事実なのです.


特徴 主な開発言語 開発環境 価格(個人購入)
Arduino AVRベースのマイクロコンピュータ C(部分的にC++) 無償のJAVA 比較的安価
\1,600-〜\8,500-
AVR RISC 8bitマイクロコントローラ アセンブラ, C言語 無償のアセンブラ
Cはgccなど
安価
\50-〜\2,000-
Basic Stamp PICベースマイクロコンピュータ Basic 無償で用意 やや高価
\2,500-〜\4,500-
H8 8(16,32)bitマイクロコントローラ
組み込み用
回数制限があるが書き換え可能
C/C++言語等 有償の専用品
gccとクロスコンパイラ
比較的安価
\700-〜\4,500-
LPC ARMマイクロプロセッサベース
マイクロコントローラ
mbed ARMマイクロプロセッサベース
マイクロコンピュータ
C/C++言語 Website上(無償) やや高価
\2,000-〜\7,000-
PIC 8(16)bitマイクロコントローラ
組み込み用
アセンブラ, C言語 無償のアセンブラ
無償のCコンパイラあり
安価
\50-〜\2,000-
Raspberry Pi マイクロコンピュータ
SuperH RISCチップ
32bitマイクロコントローラ(SH-2など)
32bitマイクロプロセッサ(SH-4,
SH-Mobilleなど)
C/C++言語等 有償の専用品
gccとクロスコンパイラ
比較的安価
\900-〜\3,000-
Z80 8bitマイクロプロセッサ
昔はパソコン,今は組み込み用
アセンブラ, C言語 有償の専用品 比較的安価
\1,000-〜\1,500-

マイコンと略称で呼ばれるがマイクロコンピュータととマイクロプロセッサとマイクロコントローラなどの呼称があります.
演算といくつかの入出力系があるだけのものと考えて下さい.何らかの装置に組み込む用途で使われます.
これに対し,PCはキーボードやマウス,ディスプレイが付けば完結して使うことが可能なものとなっています.Raspberry Piは
小さいながらもPCとしての要件を満たしたものと考えることができるのです.